研究課題/領域番号 |
20K20941
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分17:地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
森下 知晃 金沢大学, 地球社会基盤学系, 教授 (80334746)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | 光子係数型CT / 岩石非破壊観察 / CT画像 / 光子計数型X線CT / ビームハードニング / 岩石試料内部非破壊観察 / 結晶相分別 / X線CT / カンラン岩 / 非破壊化学組成強度分布 / 固体試料 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,一般普及が可能な革新的X線CT技術を世界で初めて地球科学試料に応用し,従来のX線CT手法では不可能な試料内部の非破壊3次元化学組成強度イメージの簡便・短時間測定に挑戦し,試料非破壊内部観察技術のパラダイム的変革を起こすことである
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研究成果の概要 |
本研究では金沢大学で開発が進められている光子係数型CT(フォトンカウンティングフォトンカウンティングCT:PC-CT)を岩石試料に初めて適応することを目的として行われた。その研究成果は、以下のようにまとめることができる。1)通常CTよりも適切なエネルギー帯を選ぶことで、よりコントラストのついた画像が得られる。2)平均CT値に加えて、エネルギー帯ごとのCT値を用いた平均CT値の差の平均という新しい判断基準を使うことで、分別する鉱物情報があれば、それらをCT値から分別できる可能性が見出せた。これらの結果は、PC-CTが非破壊での岩石内部構造観察に通常CTよりも有用な情報を与えてくれることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
固体試料を非破壊でその内部にどのような物質がどのように分布しているのかを明らかにすることは、岩石試料を取り扱う時に試料を粉砕する前の情報を得るために極めて重要である。本研究ではこれまで行われてきた通常のCT像と比較して、新しい光子係数型CTを世界で初めて岩石試料に適用し、通常CTよりもよりコントラストのつく画像を得られることだけでなく、前もって、予想される物質がある場合は、CT値情報だけで、それらをそれらの物質と認識して分別できる可能性を示唆した。これらの結果は、通常のCTのその先の未来の新しい非破壊内部観察装置の開発に向けた貴重なデータの提示となる。
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