研究課題/領域番号 |
20K20944
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分17:地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
加藤 丈典 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 准教授 (90293688)
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研究分担者 |
中 竜大 東邦大学, 理学部, 講師 (00608888)
伊神 洋平 京都大学, 理学研究科, 助教 (30816020)
小坂 由紀子 高知大学, 海洋コア総合研究センター, 研究員 (90847360)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | マントル / 素粒子 / 飛跡 / カンラン石 / 白雲母 / 阻止能 / 年代測定 / 造岩鉱物 / ウラン / ICP-MS / 絶対年代測定 / ニュートリノ |
研究開始時の研究の概要 |
マントルの年代、特にリソスフェアを構成する上部マントルの形成年代は、プレート運動と駆動機構の時間変化や、地殻―マントル間での物質移動を理解する上でも必要不可欠な情報である。しかし、これまで行われている年代測定では「かんらん岩の形成年代」を正確に求めるには至っていなかった。 そこで、透過力が高くマントルまで到達できるニュートリノを質量既知の素粒子プローブとして、かんらん岩の主要構成鉱物であるカンラン石の絶対年代測定を行う。これにより、かんらん岩の形成年代を直接測定する。
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研究成果の概要 |
マントルの形成年代を推定するために素粒子と鉱物の相互作用に着目して原理実証研究を行った。まず、ICP-MS分析によりカンラン石中に存在するウラン濃度は十分低いことが明らかになった。また、照射実験を行った試料を観察したところ、素粒子が飛跡を残す可能性が示唆された。 検出効率の評価と電離的阻止能と核的阻止能で形成される飛跡の区別方法の開発するとともに、検出効率のキャリブレーションを行えば、カンラン石とニュートリノとの相互作用継続時間の求めることが可能となり、マントルの絶対年代測定を実現する可能性があると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果はマントルの絶対年代測定の可能性を示すものであり、プレート運動と駆動機構の時間変化や、地殻・マントル間での物質移動を理解するうえで必要不可欠な情報を与えることが可能になると期待できる。また、本研究で用いた手法はニュートリノ以外の素粒子にも応用可能であり、暗黒物質の直接探索を可能にする可能性がある。
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