研究課題/領域番号 |
20K20952
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分17:地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
諸野 祐樹 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(高知コア研究所), 主任研究員 (30421845)
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研究分担者 |
山村 雅幸 東京工業大学, 情報理工学院, 教授 (00220442)
浦本 豪一郎 高知大学, 教育研究部総合科学系複合領域科学部門, 講師 (70612901)
谷川 亘 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(高知コア研究所), 主任研究員 (70435840)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 海底下生命圏 / 生存空間 / CT / X線断層撮影 / X線断層 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではナノスケールで物質の三次元構造観察を可能とするコンピューター断層撮影(XCT)を活用し、環境試料中に存在する微生物及びその生息空間の三次元観察を実現する。地球バイオマスの数~10%程度を占め、その生態が謎に包まれる海底下微生物について、極限環境における生命存続戦略や地球規模の元素循環に果たす役割を明らかにすることを最終目的とする。微生物のみならず、地層中の微小鉱物との相互作用、相互配置を含めた総合的な地層環境の解析を可能とする技術へとつながるものである。
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研究成果の概要 |
微生物とそれを取り巻く微小空間、つまり「微生物の家」はどれくらい大きいのか?どのような物質で囲まれているのか?全地球バイオマスの数~10%程度を占め、生態が謎に包まれる海底下微生物を観察対象とし、地層環境中での微生物存在様態を明らかにすることを目的としてCTによる可視化を目指した。微生物に重元素を付加した染色や空隙を可視化するイオン液体の活用などを通じて、微生物レベルの空間分解能でCT観察を実現した。さらに元素特異的にコントラストが変化するCT観察も実施し、微生物様の粒子を環境試料で可視化することにも成功し、選択的可視化への課題も発見することが出来た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「環境と相互作用しながら生きる微生物とその周辺環境の三次元可視化・観察」これが本研究での挑戦であり、その意義である。海底下に限らず、微生物が生育する環境では微生物自身が行う代謝反応により様々な化学グラジエントが形成され、その結果として物理的な生息環境の改変も起こる。このような海底下の持続的物質動態を本質的に理解する上で、主体となる生命活動とその周辺環境を観察することこそが必要なアプローチである。これまで二次元的な観察またはその連続によって可視化されてきた微生物と生息空間を3次元的に解析するために必須の研究であると自負している。
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