研究課題/領域番号 |
20K20956
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分18:材料力学、生産工学、設計工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
花崎 逸雄 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10446734)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | セルロースナノファイバー / ナノペーパー / 力学的メタマテリアル / 機械的メタマテリアル / キリガミ / オリガミ / レジリエンス / ソフトロボティクス / プロセス技術 / 応力集中 / セルロース / auxetic / ソフトマター / ソフトマテリアル / Kirigami / レーザー加工 / オークセティック / Auxetic / 負のPoisson比 / メタマテリアル / Poisson比 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,水中に漂う直径数ナノメートルのセルロースナノファイバーが乾燥により形成する集積構造を操るというボトムアップのアプローチと,セルロースナノファイバーが集積して形成されたナノペーパーと呼ばれるシート状構造にキリガミ機構を実装するトップダウンのアプローチの両側から検討を行い,セルロースナノファイバーに基づく力学的なメタマテリアルを開発する.
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研究成果の概要 |
本研究では,曲げに対する柔軟性を持ちながら伸縮性の乏しいセルロースナノペーパーに対して,キリガミ機構に基づく力学的メタマテリアルの方法により著しい伸縮に対する柔軟性を実現するだけでなく,フレキシブルデバイスやソフトロボティクスにおける応用場面で重要となる多数の反復変形に対する力学的なレジリエンスを確保するための設計指針を実証した.また,手作業による原理実証を超えた拡張に欠かせないオリガミ機構の実装方法として,レーザー加工と我々の名付けたウェット接合の方法を組み合わせることにより,多品種少量生産や複雑化への設計対応が可能なプロセス技術を確立した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,実用上の具体的な重要性を持つ物質であるセルロースナノファイバーの重要な形態の1つであるナノペーパーを最大限活かすための力学的な進展をもたらした.その手段は,力学的メタマテリアル(機械的メタマテリアル)という基礎学術上の概念を通じて具現化したものである.両者の融合が重要なことに疑いの余地はないが,実際にはそれぞれの文脈で最大限に評価されるための追究がなされている.もし,一方を単にもう一方に応用するだけならば小さな前進である.しかし,本研究では具体的な材料を本格実用する上で欠かせない技術課題を汎用性のある方法で解決するという大きな前進を以って,単なるケーススタディを超えた意義を示した.
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