研究課題/領域番号 |
20K20958
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分18:材料力学、生産工学、設計工学およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
奥田 覚 金沢大学, ナノ生命科学研究所, 准教授 (80707836)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
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キーワード | 生体力学 / シミュレーション / 弾塑性 / 計算力学 / メカノバイオロジー / 機械材料 / ゆらぎ / 多細胞力学 |
研究開始時の研究の概要 |
多細胞から成る器官の形成過程は,個々の細胞の力発生により駆動される動的な変形過程であり,マクロな組織レベルにおいて頑強に制御されている.近年,器官形成の力学過程において,アクトミオシン等による細胞骨格のアクティブな力発生が注目されている.特に,分子・細胞レベルの力発生には大きなゆらぎが存在し,細胞集団・組織レベルの機械物性を変化させるとの報告がある.そこで本研究では器官形成において細胞が生じるアクティブなゆらぎは,どのような特性をもつのか?マルチスケールな相互作用の中で,どのように調節されているのか?を解明する.
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研究成果の概要 |
多細胞生物の器官形成は,多細胞の自己組織的な変形過程であり,マクロな組織レベルにおいて頑強に制御されている.一方で,この器官形成は,細胞の力発生に駆動される非平衡過程でもあり,ミクロな分子・細胞レベルの大きな“ゆらぎ”を含んでいる.特に,細胞骨格等の力発生におけるゆらぎは,組織レベルの機械物性の制御に関わり,正常な器官形成に必要である.そこで本研究では,多細胞の集団運動を例とし、細胞の力発生におけるゆらぎがその集団運動に及ぼす影響を解明した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
材料力学的な理解を目指す本研究は,これまで未知であった器官形成の適応的な制御機構について,内部構造に基づく新しい理解を与えると期待される.特に,網膜オルガノイドを題材とした本研究は,コロボーマと呼ばれる発生異常など,正常な器官形成の制御機構のみならず,その頑強性の破綻により生じる疾患機構の理解にも寄与すると考えられる.
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