研究課題/領域番号 |
20K20976
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分19:流体工学、熱工学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
森 昌司 九州大学, 工学研究院, 教授 (10377088)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 毛管力 / 水電解 / 多孔質体 / 限界熱流束 / ハニカム多孔質体 / 沸騰 |
研究開始時の研究の概要 |
水電解を高効率化させる新しい手法を提案・実証する。水素社会到来のためには、安価で環境に優しい水素生成プロセスが必要である。そのためには、水電解技術のブレークスルー、すなわち低い電圧で効率よく大量の水素を生成できる技術が必須である。本研究では熱と物質の移動のアナロジーに着目する。
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研究成果の概要 |
本研究では、沸騰と水分解の類似性に基づき、熱伝達率や臨界熱流束(CHF)を改善する方法により、水電解の運転上限である臨界電流密度(CCD)を向上できるかということに着目した。これまでハニカム多孔板(HPP)を用いると、毛細管力と気液の経路分離という2つの効果により、沸騰CHFが改善されることが知られている。本研究では、CHFの改善に成功したHPPを用いた冷却法をアルカリ水電解に適用した。その結果、毛細管力なし(CCD:5.1A/cm2)に比べ、CCDを約1.3倍(CCD:6.6A/cm2)に向上させることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで沸騰研究は70年以上の歴史があり、かなりの知識が蓄積されている。そのような背景下において、沸騰と水分解の類似性に基づきCCDを向上できたと言うことは、これまでの沸騰の知識が水電解の高性能化に活用できる可能性を示す大きな第一歩となったことは意義があると考えている。また、本構想は、水電解に限らず化学反応など気体と液体が関わる、特に気体発生が律速となってしまうような状況となる幅広い分野に応用できる可能性があり、学術的価値もあると考えている。
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