研究課題/領域番号 |
20K20983
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分20:機械力学、ロボティクスおよびその関連分野
|
研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
川原 知洋 九州工業大学, 大学院生命体工学研究科, 准教授 (20575162)
|
研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
|
キーワード | 運動性微生物 / 非接触マニピュレーション / インクジェット / マイクロ液滴 |
研究開始時の研究の概要 |
水棲の単一運動性微生物の機能を解明するために,水中を遊泳させながら刺激応答計測を行うことが求められているが,微生物の俊敏性により高倍率観察が困難である.
以上の点を踏まえ,当該申請者は微生物周辺の液量を極限まで減らすという着想に至った.この方法では,基板上に配置された液滴に対し,その中の微生物が乾燥しないように,インクジェット機構で液体の供給量とタイミングを制御することで,液滴サイズ(微生物)を維持できる.本研究課題ではこの技術をさらに発展させ,基板上に維持されたマイクロ液滴に対し,液体供給位置を制御することで液滴全体を基板上で自在に移動させる方法に関する学理を構築することを目的としている.
|
研究成果の概要 |
本研究では,運動性微生物の刺激応答計測のために開発された,乾燥しないマイクロ液滴中で微生物を維持する方法をさらに発展させ,液体供給位置を変化させることでマイクロ液滴自体を移動(操作)するための方法論を探索した.結果的に,新たに開発した実験システムにより液滴の精密な観察・制御が可能になったことで,液滴を効果的に移動させるための方法論を見出すことができ,自動化にも成功した.さらに,実際の運動性微生物への応用可能性についても検証を行い,非接触マニピュレーションの学理構築や実応用のための道筋を示した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究プロジェクトによって,マイクロ液滴を基板(平面)上で非接触操作するための基本的な知見が獲得できた.また,得られた結果より効果的に液滴を移動させるための方法を見出すことに成功した.特に,メカトロニクス技術の積極的な導入により,操作を自動化するための要素技術を構築できたため,個々の微生物を精密に搬送・操作するだけでなく,複数の液滴を操作したり結合するような応用も可能になる.今後は.このような方法をさらに発展させることで,マイクロ液滴の力学操作を行うための学理構築に加え,バイオエネルギー分野等における微生物機能解明のための全く新しい実験手法創出に取り組む.
|