研究課題/領域番号 |
20K21014
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分22:土木工学およびその関連分野
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
宮本 慎太郎 東北大学, 工学研究科, 准教授 (60709723)
|
研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | アルカリ活性材料 / 収縮低減 / 副産物利用 / 寸法安定性 / 二水セッコウ / 石灰石微粉末 / セメントクリンカー / 高炉スラグ微粉末 / 炭酸カルシウム / メタカオリン / 熱力学的相平衡計算 / 廃棄物利用 / 新材料 / 混和材 / 石灰石 / 焼成粘土 |
研究開始時の研究の概要 |
世界で最も消費されている建設材料はセメントであるが,セメントは製造時に石灰石を含むセメント原料を焼成するため,原燃料由来の二酸化炭素が大量に排出される。この工程によってCa,Si,Al,Feが混ざり合った水和活性を持つ酸化物(セメントクリンカー)が生成されるため,セメント製造には欠かせない工程である。本研究では,この原料の焼成という工程を省くことで,二酸化炭素の排出量を大幅にカットする技術の開発が大きな目的である。
|
研究成果の概要 |
本研究では,高炉スラグ微粉末を結合材としてセメントクリンカー(CL)細骨材を用いた固化体(CG固化体)の開発を目的として,CG固化体のフレッシュ性状と硬化後の圧縮強度,寸法安定性について検討した.その結果,フレッシュ性状については,CL細骨材の粒度分布と細骨材結合材比を調整することで流動性と材料分離抵抗性を制御できることを示した.固化後の圧縮強度については,CG固化体の圧縮強度は強さ試験用モルタルと比較して材齢初期の強度発現性は小さかったが材齢28日以降は上回った.また,寸法安定性は収縮が大きかったが,二水セッコウと石灰石微粉末を添加することでCG固化体の乾燥収縮を低減できることを示した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来のアルカリ活性材料は寸法安定性に問題があり,さらには可使時間が短く実用化するためには解決する必要がある課題を有していた.本研究で開発した材料はアルカリ活性材料と同様に高炉スラグ微粉末を主結合材として使用しているにもかかわらず,一般的なモルタルと同程度の可使時間を有しており,さらにはアルカリ溶液を使用しないという点において安全に使用することができるものである.さらには,混合材としてgypsumと石灰石微粉末を使用することで寸法安定性を向上させることができたことから,アルカリ活性材料の実用化の一助となると考えている.
|