研究課題/領域番号 |
20K21015
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分22:土木工学およびその関連分野
|
研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
辻 龍介 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 教授 (40188537)
|
研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
|
キーワード | アラゴスポット / 直線発生 / 位置計測 / 極細直線発生 / 設置誤差検出 / 歪み検出 |
研究開始時の研究の概要 |
従来の建設現場等では、レーザー光を使った直線発生装置で直線上に建造物や大型装置を設置する。しかしレーザー光でも遠距離では広がるので高精度な直線が作れない。 一方でレーザー光をいったん広げて球体に照射し、球影の中の小さなスポット(アラゴスポット)を利用する事で、レーザー光より二桁近く細い直線を作る事が理論的に可能になる。しかし、アラゴスポットは回折現象を利用しているので、レーザー光自身よりも光強度が弱いのが弱点となる。そこで昼間の建設現場でも利用できるようノイズ光を光学的・電子的に処理する研究、直線発生装置を小型化する研究、アラゴスポットの中心位置を精度よく求める研究、などを行う。
|
研究成果の概要 |
アラゴスポットとは球体にレーザー光を照射して、球体の後方の影の中にできる輝点であり、そこでは通常のレーザー光の輝点の直径よりも小さくする事ができる。このアラゴスポットの直径は、球体の直径に反比例し、レーザー波長に比例し、球体から観測点までの距離に比例する事を確かめた。レーザー光の回折角が大きい場合はアラゴスポットの強度が小さくなる事を確かめた。 上記より、アラゴスポットを利用する直線発生装置の設計指針を得た。またアラゴスポットを利用する事で高精度の位置計測が行えるため、レーザー核融合における燃料球の軌道制御に利用できる事を示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、一般のレーザー光による直線発生装置のスポットよりも一桁以上スポット径を小さくできるアラゴスポットを利用した直線発生装置を考案し、スポット径と装置の各種の物理量(レーザー波長、球体の球径、球体から測定点までの距離)の関係性を明らかにした。またアラゴスポットの光強度を大きくする方法等を考案した。 本研究の成果により、大型装置の高精度の設置および大型構造物の建設や保守において、設置誤差を極力減らす設置や建設および高精度のメインテナンスを行うための基礎となる、高精度な直線の発生を行えるようになった。
|