研究課題/領域番号 |
20K21021
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分22:土木工学およびその関連分野
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
鈴木 崇之 横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 教授 (90397084)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | 波高予測 / ICレコーダ / リアルタイム / 相模灘 / 波浪予測 / 現地海岸 / 音 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,波浪場をより簡易,安価に計測できるよう陸上部にて波浪音をICレコーダーにより観測し,波浪データと比較検討することにより波高等の波浪情報推定式の提案を行い,波浪のリアルタイム推定を試みる.また,この観測を海岸地形形状の異なる複数の海岸において調査を実施することにより,底質中央粒径等の海岸特性をパラメータとして複数海岸においても適用可能となる提案式の開発を試みる.
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研究成果の概要 |
本研究は,それぞれの海岸地形特性により異なる波浪音を陸上部において計測し,波浪場をより簡易,安価に計測することを目的としている.これまで茨城県波崎海岸,および神奈川県平塚海岸をはじめとする5か所の海岸においてICレコーダによる波浪音圧レベルの測定を実施し,検討を実施してきた.平塚海岸での観測結果を用いた波高推定において,音圧,および相対偏差,気圧,さらに風切り音ノイズを除去することで,R2 = 0.53の精度で推定が可能となった.さらに,同時期に相模灘の他の4つの海岸で実施した検討結果を統合した結果,海底勾配,および前浜勾配を変数とすることで波高推定式を一般化することができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は海岸に響き渡る波浪音を用いて波高をリアルタイムで推定する内容である.音の観測は陸上で可能であることから,安全に,かつ,計測はICレコーダでおこなうことから容易に実施でき,高波浪時も含めて紛失の恐れもなく,昼夜を問わず計測できる利点がある.今回の検討により,単一海岸のみならず,個々の海岸の勾配を変数にすることで相模灘においては統一的に推定することが示された.他海域での検討は必要であるが,簡易に空間的にも波浪場を推定できることは示され,これは沿岸域の防護や防災面からも本成果の意義は大きいと考える.
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