研究課題/領域番号 |
20K21031
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分23:建築学およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
笠井 和彦 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 特任教授 (10293060)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 超高層建築 / 簡易解析法 / 制振 / 部材構成モデル / 曲げせん断モデル / 高次モード / コア / アウトリガー |
研究開始時の研究の概要 |
超高層建築の設計では、柱、梁、壁など1万以上の構造部材と接合部を模擬して「部材構成モデル」を作成するが、地震などの揺れの動的(時刻歴)解析では、データが膨大となり時間がかかり過ぎるため、迅速に解析できる「簡易モデル」が必要となる。 地震後の被災度緊急判定のための解析や、都市全体の地震被害シミュレーションなどでも、超高層建物の簡易モデルは重要である。既に申請者らは、高次までの振動モードを精確に再現できるという意味で世界初の簡易モデル化法を提案した。 本研究は、その手法を様々な架構形式、弾性・弾塑性架構、非制振・制振の場合へと拡張する。本研究はこの重要な分野に大きく貢献できると考えられる。
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研究成果の概要 |
超高層建物の各層の部材を集約して格段に少ない自由度で構造を表す簡易モデルは迅速に解析でき、実務にとって極めて重要である。様々な架構形式、非制振・制振の場合を包括する高精度の簡易モデル化法を構築した。対象は、ラーメン架構、ラーメン架構+コア、ラーメン架構+コア+アウトリガー、 単純支持架構+コア+アウトリガー、およびそれらにダンパーをとり付けたものも含む。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
簡易モデル化の方法に関する研究論文は少なく検証も不十分な状態である。実務でよく用いられる武藤の簡易モデル化法は、全ての鉛直部材の軸力と軸変形に基づき曲げ変形を評価するもので本手法に較べ労力を要すること、構造部材別にモデル化の作業が異なるため煩雑であること、技術者の判断にゆだねる部分もあること、建物の各モード特性を必ずしも正確に再現しないことなどから、改善が必要である。本手法によりモデル化と構造解析が迅速かつ正確に行われるようになり、世界で着々と進む超高層化の実務および学問に重要な貢献ができる。
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