研究課題/領域番号 |
20K21038
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分23:建築学およびその関連分野
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
田邉 新一 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (30188362)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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キーワード | 屋内緑化 / バイオフィリックデザイン / シミュレーション / グロースチャンバー / 被験者実験 / 分光放射照度 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、波長別光環境を考慮した建築内の植物の生育評価手法を提案することである。植物生理に関する農学分野の最新の知見を参照しつつ、建築分野で最先端の波長別光環境シミュレーション技術を用いて建築内の植物の生育評価手法を検討する。近年、執務者の快適性や知的生産性の向上のため、建築内緑化の事例が増加している。そのため、建築内で植物が持続的に生育可能な環境を計画するための手法が求められる。本研究では、植物の生育に適した建築内の光環境を、波長別光解析により求めた分光放射照度の分布を用いて詳細に評価する手法を提案する。
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研究成果の概要 |
本研究では、分光放射照度の数値シミュレーションを応用し、植物の光合成と相関が高い光合成有効光量子束密度を建築の3次元モデルソフトを利用して計算する手法を開発した。実測値と計算値を比較することで、開発した手法の予測精度が高いのことを検証した。また、農学の分野でも知見の少ない、観葉植物の居室内での適切な光環境について、グロースチャンバーを用いた実験を行った。オフィスを模擬した3つの照明条件で観葉植物を約半年間栽培し、生育に必要な光量を明らかにした。以上の研究により、在室者の快適性や知的生産性の向上を意図した屋内緑化について、植物の持続的な生育を可能にする室内光環境の評価法や条件を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、執務者の快適性や知的生産性の向上のため、建築内緑化の事例が増加している。建築内の植物が持続的に生育可能な光環境の評価方法や条件が求めらる。本研究では、波長別光環境シミュレーション技術を用いて、植物の光補償点などを基準とした光量の評価と、植物の光受容体の分光感度を考慮した光質の評価が可能な方法を開発した。また、農学分野でも知見の少ない、観葉植物に求められる光環境の条件を実験により明らかにした。本研究の成果は、植物の生理を考慮した屋内緑化の設計手法に応用可能であり、温室の設計などを通して農学へも成果の展開が可能なものである。
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