研究課題/領域番号 |
20K21045
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分24:航空宇宙工学、船舶海洋工学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
稲守 孝哉 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (50725249)
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研究分担者 |
佐藤 泰貴 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 准教授 (70726760)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 宇宙構造物 / 軌道力学 / 軌道力 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,軽量・大面積化が進む宇宙柔軟構造物の軌道上での運動解明はミッション達成において重要となっている.これらの柔軟構造物では,より薄く大変形する柔軟構造物では軌道運動による摂動力や宇宙環境力といった効果が比較的強くなるため,挙動理解では軌道力学の観点がより重要となる.さらに軌道運動の効果を連続系で捉えることで,宇宙構造物の姿勢変更をより容易に実施できる可能性がある.そこで本研究では軌道力学で扱う運動について離散系から連続系に拡張し,柔軟構造物の挙動を軌道力学の観点から明らかにする.得られた知見から軌道運動を利用した効率的な姿勢制御手法の構築を目的とする.
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研究成果の概要 |
本研究では宇宙柔軟構造物の挙動を軌道力学の新しい視点から検討し明らかにすることを目的とする。 本研究では膜構造について、Hill方程式で表現される相対軌道運動の効果を柔軟構造物の質量要素に適用しその挙動を定式化した。さらに多粒子系モデルによるシミュレータを作成し軌道運動の効果や宇宙環境による力の効果の実装を行った。 さらに軌道運動による振動励起を積極的に用いて小さな電力と時間の効率的な姿勢制御手法を構築した。特に宇宙環境磁場が軌道により大きく変化することに着目し、宇宙構造物に電流ループを持たせ姿勢変化を生じさせる方法について検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで検討されてきた軌道力学の知見を連続系にも適用することができる。また、離散系軌道力学では表現が難しいより高周波数の励起振動を扱うことや軌道要素パラメータで構造挙動を扱い,軌道摂動効果の見通しを改善することができる。 さらに、衛星アウトガスなど他連続系にも軌道力学を適用でき応用が広がり、軌道運動で励起される振動を活用した柔軟構造物の効率的な姿勢変更も可能である.
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