研究課題/領域番号 |
20K21067
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
鈴木 通人 東北大学, 金属材料研究所, 准教授 (10596547)
|
研究分担者 |
野本 拓也 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (60804200)
|
研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
|
キーワード | 磁性体 / 輸送現象 / 第一原理計算 / 磁性 / 反強磁性 |
研究開始時の研究の概要 |
反強磁性の秩序パラメータ解析、第一原理計算手法による反強磁性の電子状態解析、反強磁性ドメインに対するスピンダイナミクスの計算手法の融合による、反強磁性ドメインのシミュレーション手法の構築に向けた研究に取り組む。この高精度な磁気ドメインダイナミクスのシミュレーション手法にもとづき、反強磁性ドメインの磁場下における磁壁の変動の違いを研究し、現実の結晶構造のもとで生じうる多様な磁気構造による磁気ドメイン形成の違いを系統的に調べ、反強磁性ドメインの形成機構の解明とその制御手法の研究に取り組む。
|
研究成果の概要 |
磁性体の磁気構造評価や複雑な磁気秩序形成下における物性発現機構の研究に取り組み、第一原理計算による磁性体の輸送現象を対象とした研究を実施した。磁性体におけるスピンホール効果や磁場下における輸送現象にも研究対象を広げ、磁気構造や電子構造が磁性体に特有の現象である異常ホール効果や異常ネルンスト効果の他、磁性体のスピンホール効果や磁場下における異常ホール効果・スピンホール効果、トポロジカルホール効果などの輸送現象に与える影響を、第一原理計算を活用して詳細に調べた。これらの結果は論文としてまとめ、出版している。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は近年発見された反強磁性体における物性現象の理解を深め、磁性体の詳細な磁気構造と物性機構の関わりを明らかにし、また、詳細な磁気構造を取り入れた磁性体の物性評価手法の発展に貢献するものである。磁気的相互作用と磁気秩序の形成、及びその物性の予測手法の研究を通して、詳細な磁気構造の情報を取り込んだ磁性体の物性シミュレーション手法の発展へとつながる知見を得ている。これらの磁性状態の第一原理手法から得られる結果をスピンモデルの構築に活用していくことで、より実践的な磁気物性のシミュレーション手法の発展が期待できる。
|