研究課題/領域番号 |
20K21069
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
今野 豊彦 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (90260447)
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研究分担者 |
白石 貴久 東京工業大学, 東京工業大学・物質理工学院, 助教 (50758399)
竹中 佳生 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (80650580)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 圧電材料 / ペロブスカイト構造 / 強誘電体 / コアシェル微粒子 / 水熱合成法 / 透過型電子顕微鏡 / 微粒子 / コア・シェル構造 / 触媒活性 / 圧電効果 / 機能性セラミックス / 水熱合成 / 透過電子顕微鏡 / シミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
機能性セラミック粒子はセンサーや触媒など、社会の様々な場面で用いられている。その多くは酸化物であり、電気的・磁気的・光学的性質は粒子の組成や形状に敏感に依存することが知られている。このような微粒子を大量に効率よく創生する手法の一つが水熱合成法である。一方、外部場への応答は異なった二つ以上の構造が拮抗する場合に顕著に起こることも知られている。 本研究では単なる微粒子ではなく、内部に多重の構造をもった酸化物微粒子を合成し、機能性に優れた粒子を合成することを目的としている。そのために熱力学的・速度論的なシミュレーションと透過電子顕微鏡などの解析手段を併用し、合成方法を迅速に確立する。
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研究成果の概要 |
メモリーデバイスなどへの応用が期待され、環境にやさしい鉛フリー強誘電体を量産する方法として水熱合成法が注目されている。アルカリ水溶液中に遷移金属酸化物粉末を混ぜ低温高圧下において、STO等の基板にペロブスカイト薄膜が生成することを示し、成長メカニズムを透過電子顕微鏡高分解能観察によって明らかにし、電気特性の発現理由を解明した。 たとえば、KNbO3粉末を200℃のNaOH水溶液中で保持した場合、2h以上でNa-rich単相KNN粉末を得られることを明らかにした。 一連の実験により、KN粉末以外のペロブスカイト型構造粉末を用いてもコアシェル圧電体粉末を水熱合成法により作製できることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年, 世界的な環境意識の高まりから, 環境負荷化学物質の使用を規制する動きが盛んになりつつあり、たとえば2006年7月からすべての電子・電気製品において重金属の使用が制限されている。しかしながら, 一連の規制は数年に一度, 対象物質に関する見直しが実施されており、将来、電子セラミックス中の鉛化合物がこれらの規制対象になる可能性がある. このような理由から、本研究においてはメモリーデバイスなどへの応用が期待され、環境にやさしい鉛フリー強誘電体を量産する方法として水熱合成法を応用することで、鉛を含まないコアシェル圧電粉末を生成することが可能であることを実験的に示した。
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