研究課題/領域番号 |
20K21070
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
市坪 哲 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (40324826)
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研究分担者 |
谷村 洋 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (70804087)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 光相変化 / 超高速相転移 / 結晶-結晶相転移 / レーザー誘起 / 電流誘起 / 結晶ー結晶相転移 |
研究開始時の研究の概要 |
DVD/Blu-rayで使われている光相変化材料では,光励起による結晶-アモルファス間の高速相変化機構が採用されている.本研究では,より省エネ,より高速化を可能とする新しい相変化機構として「結晶-結晶超高速相変化機構」を考え,そのような機構を有する高速相変化材料を試作できるか否かを探査することを目的とする.従来のPeierls歪に代わり界面拘束歪が効率的にRatting 運動をしている状態に作用し,状態図における高温相に相転移させる機構を作り込む.従来型の「結晶-アモルファス相変化」ではなく「界面歪アシスト型の結晶-結晶高速相転移機構を有するメモリ材料」という分野を構築することを目指している.
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研究成果の概要 |
情報記録に用いられる材料として,光学特性の異なる結晶相とアモルファス相を制御することにより用いられる光相変化材料を挙げることができる.現在,相変化材料のさらなる高速化・省エネルギー化のため,従来の結晶-アモルファス相転移ではなく,結晶-結晶相転移を示す物質の相変化材料への応用が注目を集めている.本研究では,低温相に電荷密度波による格子歪を有するVTe2に着目し,そのフェムト秒レ-ザー誘起相転移挙動の観測を行った.時間分解分光測定によってしきい値以上の強度による励起光の照射により,1ps以内に発生する超高速相転移過程の観測に成功し,また相転移が核生成・成長過程によって進行することを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
フェムト秒レーザーは従来のナノ秒レーザーよりも1000倍程度短い光パルスを発生させることが可能な光源であり,ナノ秒レーザー照射では達成することのできない非熱的な過程による物質の制御が可能である.非熱的な過程は熱的な過程よりも高速・省エネルギーで進行する場合が多く,技術的な応用が期待されている.本研究の結果は,時間分解分光測定を用いてVTe2の非熱的相転移を観測したのみならず,相転移過程が核生成・成長過程を経て進行することを解明したものである.本研究で用いた解析手法は,他の物質群における相転移過程の解明のためにも有力なものであり,学術的な意義を有する.
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