研究課題/領域番号 |
20K21074
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
古島 剛 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (30444938)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | ダイレス引抜き / 超塑性変形 / 破壊 / 金属マイクロニードル / ライフセルアトラス / 導電性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,導電性金属材料の中空マイクロニードルを作製する新手法を開発することである.そのための革新的な加工原理として,従来から知られている金属材料が数百%の大きな伸びを示す超塑性変形現象の枠組みをさらに拡張させた超塑性変形・破壊現象を本研究では新たに提唱する.超塑性変形・破壊現象を利用し,金属材料をまるでガラス管の加工のように引張り切ることにより,これまでにない新たな加工原理による超極細先端径を有する導電性金属マイクロニードルの創製を実現する.
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研究成果の概要 |
本研究では,金属材料の中空マイクロニードルを作製するため,超塑性変形・破壊による革新的な加工原理を提案した.外径分布を各種の所望テーパ形状に速度比を可変させることで制御することが可能であることを示し,破断を利用することで先端径約50μmの超極細先端径の金属中空マイクロニードルを創製することに成功した.以上の結果より,超塑性材料の大変形を引き起こし,最後に強制的に破断させることでガラスのように細いニードル先端を金属材料でも実現する革新的な加工法の開発に成功した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新しい金属マイクロニードルを使うことで,1個の細胞のメカニズム解析による細胞が変化する瞬間を効率的に顕微鏡下にて瞬間的に拾い上げることができ,今後,疾患など体内で生じるメカニズムを調べる上で,この手法が主流となりえる.またライフサイエンス研究を推進させることができる.また本研究のアイデアはこれまでの塑性加工の常識を覆し,あえて変形の先にある破壊現象を制御することによって新たな塑性加工の価値を創出することにあり,学術的な研究面としても非常にこれまでにない発想に基づいており,従来の変形加工技術の概念を覆す可能性は十分に備えているといえる.
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