研究課題/領域番号 |
20K21080
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
丹羽 健 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (40509030)
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研究分担者 |
ガイダ ニコアレキサンダー 名古屋大学, 工学研究科, 特任助教 (70837559)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 超高圧合成 / 窒化物 / ダイアモンドアンビルセル / 窒化物セラミックス / 窒化珪素 / 超高圧 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,SiN2単相のバルク焼結体の合成と,その粒界・界面の構造および機械特性を原子レベルで明らかにすることを目的とする.その目的を達成するためには,高圧合成手法を改良することでSiN2単相のバルク焼結体を合成する必要がある.そして,その粒界・界面構造を高分解能電子顕微鏡により調べ,ナノインデンテーションや破壊靭性測定から超硬質機能性材料としての特性を明らかにする.シリコンと窒素はユビキタス元素であるため本研究テーマは材料科学的にも非常に重要であり,基礎から応用までSiN2の超硬質材としての展開が期待される.
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研究成果の概要 |
本研究では,我々が最近世界に先駆けて発見した第4の窒化珪素である『SiN2』のバルク焼結体の合成と,その粒界・界面構造および機械特性の解明を目指した.大容量合成が可能な高圧プレスを用いてSi3N4の中で最も高密度なγ―Si3N4焼結体を合成し,それを60GPa下で窒素と反応させることでSiN2の合成に成功した.また,機械的性質の解明に向けて,超高圧下で合成された微小窒化物焼結体のナノインデンテーション測定法を確立した.合成および機械的性質の評価に関して改善事項はあるものの,今後超高圧下で合成される超高圧材料の機械的性質解明に向けた研究指針を立てることができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
優れた機械的強度は,機能性材料の開発において必要不可欠な要素である.本研究では,超高圧実験手法を用いることで,ユビキタス元素であるシリコンと窒素で構成された第4の窒化物であるSiN2のバルク体を合成し,その硬度の起源を原子レベルで解明することを目的とした.超高圧下における新物質創製では大容量で合成することが難しい.しかし,極限環境で合成される新物質であるからこそ,新規な物理現象の発見や今までにない知見が得られる可能性もある.本研究により,ごくありふれた元素で構成されたSiN2を合成し,その機械的特性を解明することで,物質科学・材料科学がさらに進展するための重要な知見が得られると期待される.
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