研究課題/領域番号 |
20K21087
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中野 貴由 大阪大学, 工学研究科, 教授 (30243182)
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研究分担者 |
石本 卓也 富山大学, 学術研究部都市デザイン学系, 教授 (50508835)
小笹 良輔 大阪大学, 工学研究科, 助教 (80845347)
松垣 あいら 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (10592529)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 骨基質配向化サイエンス / 骨基質微細構造 / 骨質 / アパタイト / オステオサイト / メカノセンシング / 骨基質タンパク質 / 非コラーゲン性タンパク質 |
研究開始時の研究の概要 |
骨アパタイト結晶の配向性は、新たな骨質指標として、従来指標の骨密度以上に重要である。骨配向性の乱れは、再生骨や疾患骨の低強度化の主要因となることから、生体内で骨配向化異常をもたらす生理学的作用の理解が求められる。そのためには、材料工学に基づく骨基質配向性の解析に加えて、生理学的機能に基づく配向化の機序解明、両者の融合的観点からの研究が必要不可欠である。本課題では材料工学を基軸に生物工学を融合する新たな試みにより、「骨基質配向化サイエンス」という新たな学術分野を開拓し、生体が発現する生理的特性や遺伝子情報に基づく骨基質配向化形成の機序解明を目指す。
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研究成果の概要 |
材料学を基軸に生物学との融合により、生体の生理的特性や遺伝子情報に基づく骨基質配向化形成の機序解明を目指した新融合分野「骨基質配向化サイエンス」を開拓した。具体的には、骨基質中のメカノセンサーであるオステオサイト機能に着目し、骨基質配向化の生物学的機序を発見した。応力場の負荷による骨基質配向化が、オステオサイトによるメカノセンシングの関与によって制御されていること、さらにはその制御因子を発見し、骨基質配向化の分子機構を解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
再生骨や多くの疾患骨で見られる骨脆弱化の主要因は骨基質配向性の乱れ(低下や変動)である。材料学を基軸に生物学を融合する新たな試みにより、遺伝子や機能性タンパク質(分子)レベルでの骨基質配向性の制御機構解明に挑み、新融合分野「骨基質配向化サイエンス」という未踏の学術分野を開拓した。骨密度医療が現状なされている中で、本課題で見出した骨基質配向化の仕組みは、配向化に基づく骨疾患医療実現への大きな足掛かりとなることが期待され、本成果は学術的意義にとどまらず、社会に成果を還元する意味でも極めて重要な成果である。
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