研究課題/領域番号 |
20K21088
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
藤枝 俊 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (60551893)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 磁性・電子・情報材料 / 逆磁歪効果 / 振動発電 / 磁歪 |
研究開始時の研究の概要 |
磁歪の逆効果(逆磁歪効果)を利用した振動発電は、身の回りの振動から高効率に発電できるエネルギーハーベスティング技術として注目されており、発電電力の向上が熱望されている。振動発電デバイスのサイズを大きくすると発電電力は飛躍的に増大すると原理的に予測されており、大型化に対応可能な振動発電用の逆磁歪材料が求められる。本研究では、透磁率が極めて大きく、大型製造技術が確立されている組織制御されたFe-Si合金多結晶である電磁鋼板に着目し、大型デバイスへの応用研究を行う。
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研究成果の概要 |
逆磁歪効果を利用した振動発電は、身の回りの振動から電気エネルギーを得るエネルギーハーベスティング技術である。IoTデバイス用小型電源への応用が期待されているが、さらなる用途拡大に向けて、発電電力の飛躍的な向上が熱望されている。本研究では、結晶配向制御されたFe-Si合金多結晶である方向性電磁鋼板に着目し、大型振動発電デバイスへの応用研究に取り組んだ。その結果、ユニモフルU字型デバイスの寸法を等アスペクト比で4倍にすることで、平均電力は約131倍となることが明らかになった。つまり、デバイスの大型化は発電特性の向上に効果的であり、方向性電磁鋼板は高出力の大型デバイスへの応用が期待できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カーボンニュートラルの社会的要請が高まり、エナジーハーベスティング技術の重要性が高まっている。本研究により、逆磁歪効果を利用した振動発電の発電電力はデバイスサイズに強く依存することが明らかになった。例えば、小型デバイスを8個用いるより、小型デバイスを等アスペクト比で2倍にした大型デバイスを用いた方が、振動発電用材料の体積は同じであるが、高い出力が得られる。逆磁歪効果を用いた振動発電は、主にIoTデバイス用のメンテナンスフリー電源としての応用が期待されているが、用途拡大を促進する重要な成果を得た。
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