研究課題/領域番号 |
20K21094
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
棟方 裕一 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 助教 (00457821)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | イオン液体 / 水酸化物イオン / 酸素還元 / 水酸化物イオン伝導性イオン液体 / 電気化学反応 |
研究開始時の研究の概要 |
新規な電解液系として水を含有しない「水酸化物イオン伝導性イオン液体」を創製し、水が介在しない環境下での水酸化物イオンの電気化学を明らかにする。これまでに見出されているアルカリ電解液中の反応にはいずれも水が関与している。イオン液体を用いて無水あるいは水分量が規定された状態を実現することで、全く新しい電気化学を開拓し、これまでの学術の体系や方向に大きな変革をもたらす。本研究では、燃料電池や電気化学センサーの基幹反応である「酸素還元反応」とメッキや蓄電池の基幹反応である「金属の溶解析出反応」の二つを研究対象とし、新たな電気化学領域の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
新規な電解液系として水を含有しない「水酸化物イオン伝導性イオン液体」を創製し、水が介在しない環境下での水酸化物イオンの電気化学を明らかにすることを目的とした。燃料電池や電気化学センサーの基幹反応の一つである「酸素還元反応」を主な研究対象として検討を進め、イオン液体を構成するアニオン種やカチオン種の設計を行い、カーボン電極を用いて白金電極を凌駕する活性を実現した。これまでに報告されている水溶液系とは全く異なること機構で反応が進行することを明らかにした。また、これらの検討から、目的とする電気化学反応を制御するための水酸化物イオン伝導性イオン液体の設計指針を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水酸化物イオン伝導性イオン液体の創製を通し、水が介在しない環境下での水酸化物イオンの電気化学を開拓した。従来の水溶液系とは全く異なる機構で酸素還元反応が進行し、特にイオン液体のカチオン種の設計によりその反応活性を制御できることを明らかにした。本結果はイオン液体のテーラーメイド性を駆使して電気化学反応の活性を制御、設計できることを示唆しており、水酸化物イオン伝導性イオン液体中の様々な電気化学反応へ広範に展開できるものと期待される。
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