研究課題/領域番号 |
20K21098
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分27:化学工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
久保 正樹 東北大学, 工学研究科, 准教授 (50323069)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 超音波 / コポリマー / 分解 / 温度応答性 / 特性改質 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、コポリマーを含む溶液に超音波を照射するという簡便な方法を用いてコポリマーの特性改質を行う方法を開発する。超音波は制御性が極めて高く、スイッチのOn/Off制御によって反応の開始・停止が容易に制御できる、強度変更により反応速度を容易に制御できるという特長を有する。この特長を活かして、「超音波照射条件」、「溶液中のコポリマー状態」、「合成コポリマーの特性」を有機的に統合し、超音波照射条件の精緻な制御、改質に適した反応溶液の設計によって、コポリマーの特性を設計する手法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
ポリN-イソプロピルアクリルアミド(PNIPAM)は下限臨界溶液温度(LCST)を有する温度応答性ポリマーであり、様々な応用が期待されている。PNIPAMは、ポリメタクリル酸2-ヒドロキシエチル(PHEMA)など他のポリマーと共重合させることによって機械的強度が付与されるとともに、共重合組成などによって応答温度を変更できる。本研究では、温度応答性コポリマーを含む溶液に超音波を照射するという簡便な方法を用いて、コポリマーの特性改質を行う方法の開発を行なった。その結果、超音波照射条件を制御することによって、温度応答性の鋭いコポリマーを獲得できるとともに、応答温度を制御できることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、機能の低いコポリマーに対して、超音波を照射するという簡便な方法で、コポリマーの特性を改質できることが実証された。本研究で確立した方法は、超音波を用いた高分子化学の領域を新たに開拓するものであり、学術的に意義深い。そして、この技術を用いることで、コポリマーのアップグレードならびに特性制御が可能になった。よって、簡便なコポリマー特性改質法を提示した点に社会的意義が見られる。
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