研究課題/領域番号 |
20K21101
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分27:化学工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
伊藤 大知 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (50447421)
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研究分担者 |
北山 丈二 自治医科大学, 医学部, 教授 (20251308)
太田 誠一 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (40723284)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | DDS / マルチスケール / 腹膜播種 / 反応拡散 / 数理モデル |
研究開始時の研究の概要 |
胃がんや卵巣がんの腹膜播種は,腹腔内に広範囲にがん細胞が転移し,播種巣が形成される疾患である.無数に広がる転移巣へ効果的な抗がん剤送達(DDS)が期待されるが,DDSの「ラスト・ワン・マイル」とも言える播種巣中での薬物やDDSキャリアのがん組織浸透性が低く,現在でも5年生存率は低い.一方で近年,がん組織間質中のECM(細胞外マトリックス)溶解や産生制御による薬物浸透戦略が注目されるようになってきた.そこで本研究では,がん微小環境を反映した播種巣内部の反応拡散モデルと腹腔・全身循環を結合した新たなマルチスケール薬物動態モデルを確立することを目標とする.
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研究成果の概要 |
胃がんや卵巣がんの腹膜播種は、腹腔内に広範囲にがん細胞が転移し、播種巣が形成さ れる疾患である。本研究では、がん微小環境を反映した播種巣内部の反応拡散モデルと腹腔・全身循環を結合した新たなマルチスケール薬物動態モデルを構築した。構築したモデルにより、抗がん剤を腹腔投与した際の腹膜播種への送達挙動やその種差による違い、ハイドロゲルを用いて徐放化した際の効果などについて、定量的に議論することが可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腹膜播種治療において、無数に広がる転移巣を効果的に治療可能な抗がん剤送達が期待されるが、薬物送達の「ラスト・ワン・マイル」である播種巣中での薬物やDDSキャリアの組織浸透性が低く、現在でも完治が非常に困難である。本研究で構築したモデルにより、システム的な理解に基づく定量的なDDSキャリア設計が可能となり、腹膜播種の治療成績向上に寄与することが期待される。
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