研究課題/領域番号 |
20K21105
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分27:化学工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
下山 裕介 東京工業大学, 物質理工学院, 教授 (30403984)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 共結晶 / 高圧二酸化炭素 / 分子結晶 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では,高圧二酸化炭素を媒体とした「分子結晶インプリンティング技術」を創生し,医薬物質と共有体から成る「共結晶の形成を超高速化」する技術の確立を目的とする.共結晶を形成する上で,高圧二酸化炭素を「固体物質や液体物質の構造・物性変化」に利用し,医薬物質の分子結晶構造内へ共有体を輸送し,分子結晶内へ取り込ませ,共結晶を形成する「分子結晶インプリンティング」技術を創生する.
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研究成果の概要 |
高圧二酸化炭素を,「共有体の溶解」と「共有体の輸送」媒体とし,分子結晶インプリンティング技術では,高圧CO2中における粉砕法,ならびに高圧CO2中に脂質融液を利用した共結晶形成プロセスを構築した.ここでは,高圧二酸化炭素を共有体の溶解・輸送の媒体として利用するため,減圧操作のみで溶媒として利用した二酸化炭素を取り除くことが可能であるため,形成した共結晶における溶媒残存量の問題を回避できる.このように,分子結晶インプリンティング技術の創生とともに,医薬物質の共結晶形成を超高速化するための知見が蓄積された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で得られた成果により,高圧二酸化炭素を媒体とする医薬品共結晶の形成において,人体に無害な二酸化炭素を媒体として利用することで,有機溶媒の残留にかんする問題が回避されることが期待でき,体内における医薬物質の溶解度向上が期待できる共結晶の実用化が期待される.高圧二酸化炭素中における粉砕法,ならびに脂質融液を共結晶形成場として利用することで,分子インプリンティングによる共結晶形成の高速化が期待される.このように,新たな医薬品結晶形成に関する知見が蓄積されることで,共結晶を利用した医薬品投与への展開が促進されると考えられる.
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