研究課題/領域番号 |
20K21109
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分27:化学工学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
白石 康浩 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 准教授 (70343259)
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研究分担者 |
平井 隆之 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 教授 (80208800)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 金属ナノ粒子 / 光 / オンデマンド合成 / 光還元 / 機能性 / 過酸化水素 / 水素 |
研究開始時の研究の概要 |
サイズやモルフォロジーの制御された金属ナノ粒子を外部刺激に応じて「欲しい位置に欲しいだけ作る」オンデマンド合成技術は、医療・触媒分野をはじめ、様々な分野で極めて重要である。「光」は有力なトリガーであるが、これまでに開発された光化学的方法は熱的にも粒子を生成させてしまう問題があった。申請者らは、金属塩化物と「安息香酸」を水に溶解させて紫外線を照射することにより、光だけをトリガーとして金属ナノ粒子を生成させる方法を開発した。本研究では、この技術を昇華させ、機能性金属ナノ粒子を欲しい位置に欲しいだけ合成する革新的ナノプロセシング技術の開発に挑戦する。
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研究成果の概要 |
安息香酸を還元剤・安定化剤として光化学的に金属ナノ粒子を合成する方法を開拓し、機能性金属ナノ粒子を光により精密に合成する革新的ナノプロセシング技術の開発に取り組んだ。安息香酸および金前駆体である塩化金酸を溶解させた水溶液に光を照射することにより、サイズおよびモルフォロジーを制御した金ナノ粒子を生成させることが可能であることを見出した。安息香酸が還元剤として、また生成した金ナノ粒子の表面安定化剤として機能することを明らかにし、本方法が新たな機能性金属ナノ粒子のオンデマンド合成技術となりうる可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
安息香酸を還元剤・安定化剤として金属ナノ粒子を合成する光化学的手法が可能であることを明らかにした。本成果のように、光だけ、に応答して金属ナノ粒子を生成させるオンデマンド合成は、これまで報告された例はない。本方法を用いれば、光を照射した位置に選択的に金属ナノ粒子を作ることが可能であり、生体内におけるフォトセラピー療法などへの応用が期待できるほか、増強ラマン分析への応用が可能な精密ナノデバイスの合成が可能とる。また、本成果は、金属ナノ粒子の機能化に向けた新たな方法論を導くほか、新たなナノ粒子のプロセシング技術として材料化学分野へ広く波及するはずである。
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