研究課題/領域番号 |
20K21110
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分27:化学工学およびその関連分野
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
大村 直人 神戸大学, 工学研究科, 教授 (50223954)
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研究分担者 |
白杉 直子 神戸大学, 工学研究科, 非常勤講師 (80243294)
本多 佐知子 神戸大学, 工学研究科, 非常勤講師 (60514916)
増田 勇人 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 講師 (90781815)
祇園 景子 神戸大学, バリュースクール, 准教授 (70533404)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 撹拌・混合操作 / 人間動作模倣 / 動作解析 / 撹拌動作 / 調理プロセス |
研究開始時の研究の概要 |
革新的な撹拌装置の開発のために、これまでの撹拌槽、撹拌翼を出発点とするのではなく、理想の混合状態を出発点として考え、人間の撹拌動作における暗黙知に着目した。人間は長年の経験の積み重ねで、理想の混合状態を得るための撹拌動作を暗黙的に修得しており、熟練した職人においては、優れた所作を身につけている。本研究では、日常生活で頻繁に撹拌動作が行われている「調理」を中心として、熟練者の撹拌動作を詳細に調べ、非熟練者の撹拌動作とも比較するこで、化学工学の撹拌・混合の分野に人間動作模倣という新しい概念を導入することにより、まったく新しい撹拌・混合操作論の体系を構築することを目的とする。
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研究成果の概要 |
裏千家の抹茶を点てる動作に着目し、きめ細かい泡立ちに必要な要素を抽出するために、動作解析を行った。工業プロセスへの展開として、人間の撹拌動作を模倣した旋回型撹拌翼の混合性能を評価した。また、アイスクリームのフリージングに着目し、撹拌・混合によってアイスクリームの内部構造の制御に挑戦した。これらの研究を通じて、泡だてのを目的とする撹拌動作では液表面により剪断がかかるような往復運動、物質を均一に混ぜるには円形運動が有効であることを見出した。また、撹拌対象の物性の変化に応じて撹拌速度を変化させることが、生産物の物性制御にとって重要であることも見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来、化学プロセスを設計・操作するための学問である化学工学における撹拌・混合の研究および、技術開発は、化学装置である撹拌槽と撹拌を行うための撹拌翼を起点としてなされており、学問の体系化もこれらをベースにしてなされてきたが、本研究において、人間の撹拌動作の基礎要素として往復運動、旋回運動に着目して、これらの運動が撹拌に性能に及ぼす効果を明らかにすることができた。これらの知見が今後の新規な混合方法の開発に繋がることが期待される。
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