研究課題
挑戦的研究(萌芽)
脳神経回路では、振幅にして0.1V、時間幅1ms程度の活動電位という電気信号が高速に行き交い、その動的なパターン変化が生き物の柔軟な行動の基礎をつくりだしていると考えられている。しかしながら、回路における情報表現や処理の詳細は明らかにされてはいない。神経細胞の活動を詳しく知ることは、「回路の仕組み」に迫るうえで最も重要な過程の一つであるが、既存の計測技術は多くの原理的な制約を抱えている。本研究は、伝統的な電気生理学的計測手法である微小電極法に、最新の分子生物学の知見を微細加工技術を用いて融合させ、精密計測を可能にする計測原理の実証を行おうとするものである。