研究課題/領域番号 |
20K21133
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分28:ナノマイクロ科学およびその関連分野
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研究機関 | 埼玉工業大学 |
研究代表者 |
丹羽 修 埼玉工業大学, 先端科学研究所, 教授 (70392644)
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研究分担者 |
芝 駿介 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 助教 (70823251)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | グルコースセンサ / カーボン薄膜 / 窒素化 / ニッケルナノ粒子 / 糖酸化 / 電気化学センサ / グルコース酸化 / 電気化学触媒活性 / 電気化学触媒 / 窒素化カーボン薄膜 / 糖酸化活性 / 印刷カーボン電極 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、ウエアラブルなグルコースセンサの研究開発が盛んである。しかし、現状の酵素修 飾電極型のセンサは、酵素の安定性の問題から長期使用が困難である。一方、金属ナノ粒 子修飾電極は、強アルカリ性溶液中でのみ糖酸化するため、皮膚に接触する条件では使 用できない。そこで本研究では、カーボン電極を窒素化した後Niナノ粒子を電析し、①カーボンマトリックスとナノ粒子の電気的な相互作用を変化、或いは②Ni粒子を水酸化して触媒活性点を増加させる。その結果、中性領域においてグルコースを酸化可能な水酸化ニッケルナノ粒子触媒修飾電極を実現し、酵素を用いないウエアラブルグルコースセンサに向けた技術開発を確立する。
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研究成果の概要 |
我々は窒素化したカーボン薄膜電極上にNiナノ粒子を形成すると、糖に対する電気化学触媒活性が向上することを発見し、ウエアラブル糖センサとして研究を開始した。窒素化されたカーボン膜上のNiナノ粒子は、未窒素化膜に形成した粒子に比較し、より結晶性の良いことが分った。また、前者では、表面の水酸化物の酸化還元反応が速いことを確認した。更に前者は、溶液のpHを1桁以上低下させても後者に比較し高い電流値が得られた。更に校正不要なセンサにむけ、クーロメトリ測定に適した大面積のカーボンフェルト電極をプラズマ処理により窒素化した電極にNiナノ粒子を電析させるとカーボン薄膜の時と同様に高い糖酸化特性が観測された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、カーボン電極表面をプラズマ処理により窒素化した後、糖酸化特性を有するNiナノ粒子を修飾すると窒素化する前に比べて高い糖酸化特性を実現し、より低いpHでも特性の向上が見られた。これらの結果は、電極触媒活性向上の手段として異議深いと共にウエアラブル糖センサの様な連続測定が必要なバイオセンサの電極として社会的意義がある。更に大面積の電極でも効果を確認したことは、センサへの応用だけでなく、糖やアルコールを燃料とする燃料電池の電極への応用の可能性もある。
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