研究課題/領域番号 |
20K21144
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分29:応用物理物性およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
荻 博次 大阪大学, 工学研究科, 教授 (90252626)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | バイオセンサー / 振動子 / 多層グラフェン / ピコ秒超音波 / 多層グラフェンナノ薄膜 / 振動子バイオセンサー / 共鳴周波数 / 単結晶グラファイト薄膜 / 振動子センサー / ピコ秒レーザー超音波 / グラファイト薄膜 |
研究開始時の研究の概要 |
振動子センサーは振動子表面に標的物質を吸着させて質量を増加させ、これに伴う共振周波数変化から標的物質を定量する。本研究ではグラファイトナノ薄膜を用いた超高感度振動子バイオセンサーの開発を目指す。振動子センサーの感度は、低密度かつ薄い振動子を用いることにより飛躍的に向上する。 グラファイトは面方向強度が高いため自立薄膜化が可能であり、また密度が小さいため、これを振動子センサーとして用いた場合、顕著な感度向上が見込まれる。グラファイト薄膜は振動子センサーとして現存する材料中で最適である。
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研究成果の概要 |
振動子センサーは代表的な無標識バイオセンサーであり、計測時間が短く、創薬プロセスに必要とされる生体分子間の親和性評価を可能とする。振動子センサーの感度は、振動子材料の密度が小さく、かつ、振動子が薄いほど飛躍的に向上することから、多層グラフェンナノ薄膜は、想定し得る材料中でもっとも有望なセンサー材料である。本研究では、極めて品質の高い多層グラフェンナノ薄膜を用いた多チャンネル自立膜振動子の開発に成功し、共鳴周波数が40GHzを超える超高周波領域でのバイオアッセイに成功した。その結果、検出感度が従来のバイオセンサーのそれを大きく上回るセンサーを完成させることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
安心・安全な社会の構築において、高感度かつハイスループットのセンサーシステムの確立は重要な課題である。本研究において開発するバイオセンサーシステムは、原理的には極めた高い感度のバイオアッセイを可能とし、早期診断や創薬プロセスにおいて多大に貢献する可能性を有する。
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