研究課題/領域番号 |
20K21151
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分30:応用物理工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小澤 祐市 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (90509126)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | ワイドバンドギャップ半導体 / ニードル顕微鏡 / 多光子励起 / 3次元イメージング / ニードル顕微鏡法 / 他光子励起 / レーザー顕微鏡 / 窒化物半導体 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,次世代の半導体として期待されている窒化ガリウム中に存在する転位を,高速に可視化する新たな技術を確立する.具体的には,ニードル状の光スポットを用いて半導体試料の深さ方向に対して一斉励起を行い,試料からの発光信号に対する波面制御によって深さ情報の抽出を試みる.本研究の実現は,半導体中に存在する転位の3次元分布や分類を迅速かつ詳細に計測することにつながり,次世代の半導体デバイス開発を加速させる可能性を有する.
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研究成果の概要 |
本研究では,GaN中の転位を3次元的に可視化可能な多光子励起フォトルミネッセンスに基づくレーザー顕微鏡法について,3次元像の取得時間を大幅に低減する新しい方法を提案した.本イメージング法では,光ニードル状の集光スポットを走査励起光として,フォトルミネッセンスをエアリービームに変換することで,発光点の深さ情報を検出面での面内情報をとして取得することを基本原理とする.開発した顕微鏡システムによって,ニードルスポットの1回の2次元走査のみから,観察面を移動することなくGaN中の転位分布を迅速に可視化できることを実証した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
次世代半導体材料として期待されているGaNは,基板中に形成される貫通転位の低減が喫緊の課題となっている.このような転位の存在はデバイス特性を低下させる要因ともなっており,基板中での転位分布や形状を詳細かつ3次元的に可視化することは,さらなるプロセス開発において極めて重要である.本研究では,GaN中の転移分布を3次元的かつ迅速に可視化する新しい方法を提案した.本研究で得られた成果をさらに発展させることで,基礎研究での応用に加えて生産現場での検査法としての実用化も期待される.
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