研究課題/領域番号 |
20K21153
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分30:応用物理工学およびその関連分野
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
米田 仁紀 電気通信大学, レーザー新世代研究センター, 教授 (00210790)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 光学損傷 / パルスレーザー / 高出力レーザー / 高ピークパワーレーザー / パルス化 / ガス光学素子 / 共振器 / レーザー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、将来の高平均出力-高強度レーザーに不可欠な高出力パルスレーザーに適応可能な超低損失光学素子の開発とそのレーザーシステムの応用を研究する。現在、レーザーの高ピーク出力は10PWを超え、平均出力もマルチモードながらファイバーレーザーで100kWに達している。しかし、将来期待される高平均出力高ピークパワーレーザーには、まだ抜本的な改革が必要である。このためには、エネルギーを媒質に吸収させそこから取り出すといった、従来のパルス増幅方式そのものを見直す必要がある。そこで本研究提案では、超低損失光学系を使ったパルスレーザーの発生と高出力化へのスケーリングを行う。
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研究成果の概要 |
中性ガスを利用した新しい光学素子の高ピーク強度かつ高平均出力レーザーへの応用を行うために、要素技術の開発・研究を行った。具体的には、真空内での動作について、真空中に噴出させたガス密度の高密度化を行うために、3Dプリンターで種々の構造を持ったガスセルを製作し、真空内でもオゾン回折格子が生成できることを実証した。大面積化をともなう球面波-平面波変換では、空間位相整合の問題であることが解明されプレ光学系を入れることで対処できることが分かった。高フィネス共振器での超低損失ミラーのオゾン雰囲気下での膜劣化については、ガス導入によるフィネス低下は10^5程度のレベルでは無視できる程度であることを確認した
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オゾンを含むガス光学素子は全く新しい概念に基づく光学素子で、なおかつ高速スイッチング性、超高耐力、高品質性をもつため、新しいレーザーを生み出すことができる。この応用としては、これまでダメージへの対応のためにできなかったパラメータ領域での動作や、新しいタイプの増幅器、パルスレーザー生成法などが開発可能である。現在、企業との協力を考えながら社会実装できるタイプのレーザーを開発できるところまで来ており、他には無いレーザー装置を世の中に出すことができるようになる。
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