研究課題/領域番号 |
20K21165
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分32:物理化学、機能物性化学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
雲林院 宏 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (40519352)
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研究分担者 |
猪瀬 朋子 京都大学, 高等研究院, 特定助教 (10772296)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | 近接場顕微鏡 / DNAマッピング / プラズモニクス / 銀ナノワイヤー / 探針増強蛍光顕微鏡 / リモート励起 / 超解像顕微鏡 / 探針増強ラマン顕微鏡 / TERS / DNAシークエンス / RNA解析 / 非線形光学 |
研究開始時の研究の概要 |
蛍光遺伝子マッピングは、染色体に存在する特定の遺伝子配列部位の相対位置を蛍光測定で特定することであり、ゲノム配列決定、医療診断、病原同定などに用いられる臨床でも重要な技術である。しかし、その空間分解能は、通常、回折限界にとどまっている。さらに詳細な遺伝子情報を得ることができれば、より多様な疾患に適用可能であるため、さらなる空間分解能の向上が望まれている。本研究で開発する新たなリモート励起TEF顕微鏡法は、そのような要望に答えることが可能な方法となる。最終的には次次世代シークエンス技術につながると考えられる。本技術を利用して、これまで検出不可能であった新たな病原同定を可能にしていく技術に繋げる。
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研究成果の概要 |
本研究では、プラズモン導波路として機能する化学合成で作成した直径100nm、長さ数十マイクロメートルの銀ナノワイヤー(AgNW)をAFMカンチレバー先端に導入することで、10nm以下の高い空間分解能を有する新たな「リモート励起探針増強蛍光(RE-TEF)顕微鏡」の開発を目指した。本研究では、ガルバニック置換反応、光誘起金ナノ粒子局所析出法、2本のAgNWを並べる方法を比較開発し、これらを用いたRE-TEFでは、30 nm程度の空間分解能でスペクトルマッピングが可能であり、新規光DNAマッピング解析、2次元半導体材料解析、細胞内増強ラマン測定に応用できることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
蛍光遺伝子マッピングは染色体に存在する特定の遺伝子配列部位の相対位置を蛍光測定で特定することであり、ゲノム配列決定、医療診断、病原同定などに用いられる臨床でも重要な技術である。シークエンスでは数週間かかる判断が、蛍光マッピングでは数日内に行えるため、迅速な治療判断が必要な場合にその威力を発揮する。本研究で開発いたリモート励起TEFは高い空間分解能を有するため、新たなDNAマッピング技術などに応用することで医療分野への高い貢献度が期待される。
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