研究課題/領域番号 |
20K21183
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分33:有機化学およびその関連分野
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
澤村 正也 北海道大学, 理学研究院, 教授 (40202105)
|
研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
|
キーワード | アミノボロン酸 / ボロペプチド / 不斉合成 / C-Hホウ素化 / ペプチド / 環状ペプチド |
研究開始時の研究の概要 |
Rh触媒N隣接C(sp3)-H不斉ホウ素化反応の原理が適用可能なペプチド鎖を擬似アミノ酸残基を含め検証するとともに、ボロペプチドを基質としたペプチド鎖伸長反応や環化反応を開発する。具体的にはイソシアネート型ペプチドへのボロペプチドの分子間付加反応がペプチド鎖伸長法として有用であることを実証し、環状ペプチド合成法に発展させる。また、ハロゲン化芳香族側鎖を含むペプチドを基質とした環化カップリングによる環状ペプチドの合成法の開発も目指した研究も実施する。
|
研究成果の概要 |
ペプチド化合物を反応基質として、不斉C-Hホウ素化反応を試みるたが、基質の合成が困難であったり、想定のホウ素化反応が進行しなかったりしたために、当初期待した成果を得ることはできなかった。含非天然アミノ酸中分子ペプチドの合成に関しては、ある種のアルキルボロネートとイソシアネートの反応が、ロジウム触媒条件で進行することが認められた。パラジウム触媒によるハロゲン化アリールの反応では、反応基質が基質の構造によってカップリング反応の立体化学が逆転するという興味深い現象が見出された。ただし、以上の検討を進めている中、C-Hホウ素化反応の再現性が得られにくくなり、研究の進捗が大幅に遅れた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アミノ酸のカルボキシル基がボロン酸で置換された化合物はボロアミノ酸と呼ばれ、これを含むペプチド系化合物(ボロペプチド)は医薬原体として実際に利用されている。現在は分子量が小さなボロペプチドが開発されているが、中分子領域でのボロペプチドの機能には大きな可能性が期待されるところである。本研究では通常のペプチドの主鎖C-H結合の直接ホウ素化活性を種々検討し、今後の研究に活用可能な有用な情報が得られた。また、αーイソシアノメチルボロネート及びその誘導体を用いるボロペプチド合成法について検討した結果から、有機ホウ素化合物の化学的性質を理解する上での有用な情報が得られた。
|