研究課題/領域番号 |
20K21203
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分34:無機・錯体化学、分析化学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西林 仁昭 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (40282579)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 窒素固定 / モリブデン / 触媒反応の / 含窒素有機化合物 / イソシアニド / アンモニア / シアン酸イオン / 触媒反応 / 窒素分子 / ニトリド錯体 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究代表者らがごく最近に開発に成功した触媒的アンモニア合成反応で得た知見を踏まえ、有機化学的手法を適用することで、これまでに達成されなかった窒素ガスから含窒素有機化合物を直截合成する触媒反応の開発が可能となる。これは窒素錯体の合成と反応性に関する錯体化学を基盤とした無機化学分野と有機合成を基盤とした有機化学分野でのマリアージュにより生み出されるこれまで試みられることが無かった新しい展開である。また、本研究課題が達成されれば、工業的なアンモニア合成法であるハーバー・ボッシュ法で合成するアンモニアを経ることなく、窒素ガスから含窒素有機化合物を直截合成することが実現可能となる。
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研究成果の概要 |
開発に成功したモリブデン-ニトリド錯体とモリブデン-イソシアネート錯体を鍵中間体として進行する擬触媒サイクルを構築した結果を踏まえて、窒素分子からイソシアネートアニオンを触媒的に合成することに成功した。触媒反応の反応条件を詳細に検討することで、Mo-PCP錯体を触媒として用いた場合に触媒反応の進行が確認できた。現時点では、最高触媒当たり9当量のイソシアネートアニオンが生成した。本研究成果は、目標であった窒素ガスからの含窒素有機化合物を触媒的に生成した世界で初めての成功例である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題で達成した研究内容を踏まえると、工業的なアンモニア合成法であるハーバー・ボッシュ法で合成するアンモニアを経ることなく、窒素ガスから含窒素有機化合物を直截合成することが実現可能となる。これは、学術的に研究課題であるだけで無く工業的にも画期的な手法の開発となり、歴史に残る偉業と成り得る。
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