研究課題/領域番号 |
20K21221
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分35:高分子、有機材料およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
生越 友樹 京都大学, 工学研究科, 教授 (00447682)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | ポリスチレンスルホン酸 / シリカゲル / ハイブリッド / ブロックポリマー / ブレンド / リン光 / フルオロ系ポリマー / 長寿命リン光 / 相分離 / 水素結合 / 長寿命室温リン光 / フレキシブルフィルム / リン光発光高分子 |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者らは、市販されている高分子、ポリスチレンスルホン酸(PSS)が室温大気下で1秒を超える長寿命リン光を示すことを偶然見出した。PSSはビニルポリマーであるため、ビニル重合により他のビニルモノマーとの共重合体の合成が可能である。 そこで本研究では、「PSSの長寿命リン光」+「柔軟性・成膜性など高分子としての特徴」を併せ持つ共重合体・ハイブリッド材料の創製を目的とする。具体的には、(i)フレキシブル/剛直な室温リン光発光を示すブロックポリマー、(ii)異種材料との接着、剛直性を調整可能な室温リン光ハイブリッド材料を開発する。
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研究成果の概要 |
本研究では、ポリスチレンスルホン酸(PSS)の長寿命リン光と柔軟性・成膜性など高分子としての特徴を併せ持つブロックポリマー・ハイブリッド材料の創製を達成した。具体的には、(i)フレキシブル/剛直な室温リン光発光を示すブロックポリマー、(ii)剛直性を調整可能な室温リン光有機-無機ハイブリッド材料の創製である。既存の無機系リン光材料と比べて、有機高分子としての特性である成膜性、フレキシブルといった点で従来にはない材料となった。また予期せぬ実験の展開として、(iii)ポリマーとのブレンド化により異なるリン光発光特性を示す準安定状態を形成することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
安価な有機物を基にしたリン光物質の開発が精力的に行われてきた。しかしこれらのほとんどが、精密に低分子化合物を合成しなければならず、さらに結晶化させる必要がある。その中で研究代表者らは、市販されている高分子、ポリスチレンスルホン酸(PSS)が室温・大気下で1秒を超える長寿命リン光を示すことを偶然見出した。またPSSは非常に単純な高分子であるために、量産が可能で、ポリマーアロイ、異種材料との複合化が容易である。そこで本研究では、これらのメリットを活かし、「PSSの長寿命リン光」+「柔軟性・成膜性など高分子としての特徴」を併せ持つブロックポリマー・ハイブリッド材料の創製を行った。
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