研究課題/領域番号 |
20K21223
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分35:高分子、有機材料およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小林 裕一郎 大阪大学, 理学研究科, 助教 (10739676)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | ゲル / 酵素 / ロタキサン / 超分子 / 高分子 / シクロデキストリン / ポリロタキサン |
研究開始時の研究の概要 |
酵素は特定の化学反応を常温常圧で極めて効率的・高選択的にそして有機溶媒フリーで行うことができる究極の分子触媒である。この酵素の機能を損なわず高分子を修飾することが出来れば、新たな機能を発揮するかもしれない。また、酵素をゲルの架橋点として導入すれば、そのゲルに負荷をかけることで架橋点である酵素に力が集中することで酵素の構造が変化し、触媒活性や基質特異性を変化させることが出来ると考えた。
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研究成果の概要 |
酵素を架橋点とするゲル合成法を確立した。この際、酵素の触媒活性が減少する原因が共有結合による導入であることを突き止め、環状分子の空洞を線状分子が貫通するロタキサンという超分子を用いて、それを介して酵素をゲルの架橋点として導入することで、共有結合導入時よりも酵素の触媒活性を保ったまま導入することの出来る手法を確立した。この際、本研究のロタキサン形成の際の知見により、超分子硫黄ポリマーや2本差ロタキサン形成を経由した環状高分子合成という申請者の研究を発展させるシーズも発見した。本研究にて得られた環状高分子合成というシーズを将来的にはバイオマテリアルに発展させる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
触媒は均一触媒と不均一触媒に大別される。それぞれの利点と欠点は均一触媒は高い触媒活性と分離が困難な点、不均一触媒は分離が簡単な反面、低い触媒活性である。本研究では、ロタキサンを介した修飾法が固体支持体へ修飾する際に、共有結合で直接修飾する従来の方法よりも触媒活性の減少を抑えて、活性を保ったまま就職できることが分かった。工業利用には一般的に不均一触媒が使用されていることから、応用が期待される。
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