研究課題/領域番号 |
20K21233
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分36:無機材料化学、エネルギー関連化学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
砂田 祐輔 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (70403988)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 水素 / 触媒 / 化学的水素貯蔵法 / 普遍金属 / エネルギー / ケイ素 / 化学的水素貯蔵 / 水素キャリア / 結合活性化 / ケイ素化合物 / 金属ケイ素触媒 |
研究開始時の研究の概要 |
水素は次世代の持続可能な社会の実現を可能にする、有力な再生可能エネルギーとして注目を集めている。水素の効率的な活用の実現には、水素を効果的に貯蔵・運搬する技術の開発が必須である。本研究では、近年注目を集めている有機ハイドライド法に代表される化学的水素貯蔵法に注目し、骨格内にケイ素を組み込んだ独自の水素キャリアの開発、ならびに独自の金属ーケイ素部位を持つ高活性触媒の開発を基に、省エネルギーで作動する新しい化学的水素貯蔵法を開発する。
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研究成果の概要 |
本研究では、水素分子の捕捉・活性化に対し高い活性を示す鉄触媒の開発と、これを用いた不飽和有機基質への触媒的な水素付加の開発を達成した。本触媒系の特徴的な点として、水素圧1気圧という非常に温和な条件下で、多様な不飽和有機基質への水素付加が可能であるという点が挙げられる。さらに反応温度も80度と比較的温和であるという特徴もある。本触媒系では、独自に開発した高反応性鉄触媒を用いることでまず反応開発を達成したが、併せて、市販品として容易に手に入る試薬を混合するのみで触媒として活用可能な、より実用的な水素化触媒系の開発も行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
持続可能な未来社会の実現に向けて、石油・石炭等の化石燃料以外のエネルギー源の、安価で高効率的な活用法の開発は、現代科学における最重要課題の一つである。水素は、低炭素社会の構築を実現するクリーンなエネルギーであり、次世代エネルギーとして注目を集めているが、その効果的な活用には、高効率的な貯蔵・運搬法の開発が必須である。本研究では、水素分子を効率的に捕捉・活性化可能な鉄触媒の開発と不飽和有機基質への水素付加反応を開発したが、これを基盤として、安価な水素貯蔵法の開発へと展開することで、水素エネルギーの広範な分野での活用に向けた基盤が構築可能であると見込まれる。
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