研究課題/領域番号 |
20K21244
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分37:生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
上野 隆史 東京工業大学, 生命理工学院, 教授 (70332179)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | タンパク質結晶 / タンパク質集合体 / 結晶構造解析 / 細胞内結晶化 / タンパク質工学 / タンパク質結晶構造解析 / 細胞内タンパク質結晶 / 多孔性材料 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、単独では構造決定が困難な標的タンパク質を遺伝子的に融合した多孔性タンパク質複合結晶を細胞内結晶化により合成し、標的タンパク質の高分解能構造決定の実現に挑む。 そこで、研究期間内に、 (1) 多孔性タンパク質結晶の細胞内結晶化と最適化 (2) 標的タンパク質を融合した多孔性タンパク質結晶の細胞内合成と構造決定 (3) 迅速構造解析に向けた大腸菌を用いる標的タンパク質融合多孔性タンパク質結晶合成を達成する。
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研究成果の概要 |
タンパク質の高分解能構造の決定は、生命現象の理解から医薬応用まで様々な分野で渇望されており、従来主流となっていたX線結晶構造解析に加え、様々な構造解析手法が開発されてきた。しかしながら、共通する大きな課題としてタンパク質の単離・精製が依然として解決されていない。本研究では、直径数nmの細孔を内部に有するタンパク質結晶(多孔性タンパク質結晶)に着目し、標的タンパク質を融合した標的タンパク質融合多孔性タンパク質結晶を細胞内で合成した。鋳型タンパク質の特定の部位に標的タンパク質を融合することによって、大型放射施設の微結晶ビームラインによる構造解析を行ない、構造決定に至った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年の結晶構造解析装置の急速な進歩に伴い、国内外でも数μmサイズの細胞内で結晶化するタンパク質の構造解析も報告されつつある。しかしながら、エンジニアリングしたタンパク質の結晶を細胞内合成し構造決定に成功した例は、数例のみである。本研究は、細胞内タンパク質結晶化、標的タンパク質融合多孔性タンパク結晶化と超微小結晶構造解析を一貫して行うことによりはじめて達成できる。得られる成果は生命現象の理解から医薬応用まで様々な分野で渇望されている高分解能タンパク質構造の迅速決定を可能とし、その高い社会的インパクトとニーズにより、新しい生体分子化学の領域を切り開くと考えられる。
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