研究課題/領域番号 |
20K21258
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分37:生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
杉本 直己 甲南大学, 先端生命工学研究所, 教授 (60206430)
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研究分担者 |
建石 寿枝 甲南大学, 先端生命工学研究所, 准教授 (20593495)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 核酸非二重らせん / カリウムチャネル / 遺伝子発現機構 / 物理化学的解析 / イオンー核酸相互作用 / 非二重らせん構造 / イオン環境 / イオン―核酸相互作用 / 遺伝子発現 / がん細胞内 / カリウムイオン / がん細胞内環境 / 核酸非二重らせん構造 / イオンチャネル / 定量的解析 |
研究開始時の研究の概要 |
核酸の三重らせん、四重らせんなどの非二重らせん構造が形成されると複製・転写・翻訳などの生体反応の変異が誘発される。本研究では、疾患特有の細胞内のイオン環境の変化に注目し、イオン環境変化が核酸の構造を介して、疾患関連遺伝子の発現を制御する機構を解明する。さらに、イオンー核酸相互作用を介した遺伝子発現を制御する手法を開発することを目的とする。
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研究成果の概要 |
非二重らせんの核酸構造が形成されると複製・転写・翻訳などの生体反応の変異が誘発される。疾患細胞内では、疾患特有のチャネルタンパク質の過剰発現(または不活性化)により、イオン環境は正常細胞と大きく異る。このような環境の違いは、非二重らせん構造の形成に影響を及ぼすと考えられる。本研究では、疾患細胞内のイオン環境を模倣した環境下における核酸構造を物理化学的手法により解析し、細胞内の環境因子が、非二重らせん構造を安定化(または不安定化)する機構を明らかにした。さらに、小分子や人工核酸を用いてイオンー核酸相互作用によって遺伝子発現を制御する技術の開発を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、細胞内特有の分子環境が、核酸の構造を変化させ、遺伝子発現に影響を及ぼすことを見出した。さらに、核酸の構造特異的に結合し、がんなどの疾患細胞内環境において、生体反応を制御する核酸や小分子の相互作用を物理化学的観点から明らかにした。これらの知見は、遺伝子発現制御及び薬剤の開発において待望されていた知見であり、核酸構造によって制御される新規の疾患機構制御技術開発に多大な貢献をすると期待される。
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