研究課題/領域番号 |
20K21268
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
吉田 啓亮 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (40632310)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 光合成 / レドックス制御 / タンパク質酸化 / チオレドキシン / チオレドキシン様タンパク質 / 葉緑体 / タンパク質 |
研究開始時の研究の概要 |
酸化と還元を基盤としたタンパク質の機能制御であるレドックス制御は、植物の光合成の調節に必須の役割を果たしている。この制御系は古くから知られているものの、酸化側の制御を行うためのメカニズムはほとんど明らかになっていない。本研究では、研究代表者が最近成し遂げたタンパク質酸化因子の同定を突破口と捉え、タンパク質酸化システムの全容解明に挑む。光合成の抑制という新しい光合成制御機構を切り拓き、植物は夜どのように眠るのかという問いに対して1つの答えを提示することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、酸化還元を基盤としたタンパク質制御であり、植物光合成の制御の鍵であるレドックス制御系に注目した。特に、研究代表者が最近成し遂げたタンパク質酸化因子の同定を足がかりとして、長年謎に包まれていたレドックス制御系の酸化側の実体解明に挑んだ。一連の生化学・生理学研究によって、酸化によって活性化される新規の葉緑体機能、レドックス制御系の酸化側を支える分子装置、および酸化制御が植物の生存戦略に果たすインパクトなどについて重要な知見を得ることができた。これらの成果は、植物が夜間に光合成を抑制するしくみを多角的に明らかにしたものと言える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、「植物は変動する光環境の中で光合成をどのように制御して、持続的なバイオマス生産を成し遂げているのか」ということへの理解を、基礎科学の観点から確実に推し進めたものと言える。この知見は、光合成機能の強化による農作物の収量増加といった応用研究への展開のためにも、重要な情報を提供するものである。
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