研究課題/領域番号 |
20K21278
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
久米 一規 広島大学, 統合生命科学研究科(先), 准教授 (80452613)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 核サイズ / 分裂酵母 / 核と細胞質間の物質輸送 / 脂質代謝 / 膜輸送 / 分子遺伝学 / 核-細胞質間の物質輸送 / 核-細胞質間輸送 |
研究開始時の研究の概要 |
膜で覆われた細胞小器官(オルガネラ)である核の大きさは、細胞サイズに比例して変化することが知られており、核と細胞の体積比(以下、N/C ratio)が一定に保たれている。しかし、その制御メカニズムや生理学的意義については不明な点が多く、謎に包まれている。本研究では、これまでの研究代表者による分裂酵母を用いた核サイズ研究の成果をもとに、N/C ratioの人為的操作法の確立を目指す。そして確立した方法を用い、N/C ratio改変酵母細胞における細胞内構造や細胞増殖への影響を詳細に調べることで、核サイズ(N/C ratio)制御の生理学的意義にせまる。
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研究成果の概要 |
真核生物において核のサイズは厳密に制御されており、核と細胞の体積比は一定に維持されている。核サイズ制御の破綻は、がん細胞や老化細胞で散見される異常であることから、核サイズ制御機構の解明は、細胞のがん化や老化の理解につながることが期待される。本研究は、分裂酵母を真核生物のモデルとして用いて、核サイズの人為的操作法の確立を目指した。核サイズ制御に関わる細胞内プロセスに注目して、それらの活性を微調整し組み合わせることにより、核サイズを安定的に変化させる方法を見出した。当該方法により、核サイズを変化させた細胞の表現型解析を行い、核サイズの変化は、その他のオルガネラ構造に影響を及ぼすことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
核サイズ異常と細胞のがん化や老化の因果関係については不明であり、核サイズ制御の重要性についてはこれまでに詳細な解析がなされておらず、不明な点が多いのが現状であった。しかし本研究成果により、核サイズを段階的に変化させることで、細胞や核の機能についての詳細な解析が可能となる。核サイズを変化させるために修飾を加えた細胞内プロセスは、酵母からヒトまで高度に保存されたプロセスであることから、本技術は酵母のみならず普遍的なものとして利用可能である。
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