研究課題/領域番号 |
20K21279
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
青井 議輝 広島大学, 統合生命科学研究科(先), 准教授 (40386636)
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研究分担者 |
村上 千穂 安田女子大学, 薬学部, 助教 (50649077)
中尾 洋一 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (60282696)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | Nitrospira / 休眠・覚醒 / 凝集株 / 非凝集株 / 非休眠株 / 分離精製 / コロニー形成 / 難培養性微生物 / 微生物間相互作用 / 増殖制御メカニズム |
研究開始時の研究の概要 |
多くの微生物は培養困難であるが「培養できない理由」や「難培養性をつかさどるメカニズム」は全く解明されていない。もし普遍的な理由が存在し,そのメカニズムを解明できれば,難培養性の未知微生物を培養化するブレークスルーを生み出せる。そこで本研究では,門レベルで難培養性を示すNitrospiraの純粋菌株を難培養性微生物のモデルとして用いて,未知増殖制御メカニズムを発見し解明することを目的にする。具体的には、1)未知覚醒因子の発見,2)コロニーを形成しない理由の解明、3)発現遺伝子の網羅的な比較解析を行う。すなわち未知なる増殖制御メカニズムについて統合的に明らかにすることを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では休眠と覚醒を制御する増殖制御メカニズムを統合的に明らかにすることを目的としている。難培養性微生物のモデルとしてNitrospiraの純粋菌株を用いて検討した結果以下の成果が得られた。Nitrospiraは増殖に不適な環境では休眠し、同種の個体が産生するシグナル様物質を受け取ることで初めて覚醒・増殖を再開する。しかし実験室で長期間培養することでそのような応答を示さない変異株も出現する。一方で、Nitrospiraには生存に特化したタイプと増殖に有利なタイプの2つが存在し、上記2つのタイプがそれぞれ有利な条件で出現することで幅広い環境で生息することができると示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
環境中のほとんどの微生物は培養困難であることが知られており、環境微生物の理解や利用を大きく妨げているが「培養できない理由」は全く解明されていない。本研究では、従来法では獲得できなかったNitrospiraという難培養性微生物の純粋菌株を用いることで、難培養性微生物の増殖制御機構に迫ることができた。また結果よりNitrospiraが幅広い環境で繁栄するための性質そのものが難培養性と直接関係があるということが示唆された。本研究の成果は、未培養微生物の培養化という課題や環境微生物の増殖制御に対する新しい視点の必要性を提案するものであり、学術的または工学的両方の観点から意義が高いものと考えられる。
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