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低菌密度時にのみ産生される細菌二次代謝産物の生物学的重要性に迫る

研究課題

研究課題/領域番号 20K21286
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分38:農芸化学およびその関連分野
研究機関大阪府立大学

研究代表者

甲斐 建次  大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (40508404)

研究分担者 岡澤 敦司  大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (10294042)
谷 修治  大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (80405357)
研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
キーワード低菌密度 / クオラムセンシング / 異種微生物間相互作用 / 二次代謝産物
研究開始時の研究の概要

微生物が産生する二次代謝産物を扱う天然物化学研究では、微生物の培養が進むにつれて蓄積する化合物を対象としてきた。しかし、菌密度の増加に伴って、生合成遺伝子の発現が抑制される化合物群が存在する。それらの化学構造と生物活性の解明は、限られた例しか報告されていない。低菌密度時とは、異種微生物との戦いにおいて極めて不利な状況である。このような時に産生する物質には、重要な生物学的機能があるはずである。細菌は、菌密度の増加に伴って遺伝子発現を制御するクオラムセンシング(QS)機構を有する。本研究では、QS欠損により疑似的な低菌密度を作り出し、その時に産生される二次代謝産物とそれらの生物学的機能を解明する。

研究成果の概要

低菌密度時は、異種微生物との戦いにおいて不利な状況である。このような時に産生される物質には、重要な機能があるはずである。本研究では、QS欠損株を用いて疑似的に低菌密度状態を作り出し、その時に産生される二次代謝産物とその生物学的機能を解明することを目指した。青枯病菌のQS欠損株において顕著に蓄積し、真菌類に対して二次代謝産生抑制効果を示す物質が存在した。これらは別グループによる研究で既知化合物とされていたが、化学的な証明は曖昧で確証を得られなかった。そこでこれらの化合物を完全に単離し、NMRを用いて構造の検証を進めた。生合成と機能解析も進め、低菌密度時のみに機能する分子の生物学的意義に迫った。

研究成果の学術的意義や社会的意義

ゲノム情報を有効活用することで、新しい天然物とその生合成遺伝子クラスターに効率良くアプローチする「ゲノム駆動型天然物化学」が原動力である。一方、ゲノム駆動型天然物化学が苦手とするのが、天然物がコミュニケーション分子として機能する化学生態学研究である。応募者は細菌の分子生物学・遺伝子工学的アプローチも得意とするところであり、ゲノム情報と各種欠損株を活用することで未知の化学コミュニケーション分子に積極的にアプローチする、「ゲノム駆動型化学生態学」を発展させていく。本研究構想は、微生物の化学生態学分野の研究を「質と量」の両方で向上するとともに、研究に要する「時間」を飛躍的に短縮することができる。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-08-03   更新日: 2023-01-30  

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