研究課題/領域番号 |
20K21290
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
古川 良明 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (40415287)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | ミスフォールディング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、食材に含まれるタンパク質が、その構造に依存して毒性を発揮する可能性を検証する。天然構造から異常化した「ミスフォールド型」タンパク質の経口摂取はこれまでに検討されていないが、それらの摂取は生活習慣病の要因になりうるという申請者の斬新なアイデアを先行して検証する。線虫や大腸菌をモデルにして得られる本研究の成果を基盤として、ミスフォールド型タンパク質の摂取による腸内細菌叢の撹乱や生活習慣病の発症機序の解明が期待される。
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研究成果の概要 |
家族性筋萎縮性側索硬化症(fALS)では、変異型Cu/Zn-スーパーオキシドジスムターゼ(SOD1)タンパク質の構造異常化(ミスフォールド)が病態の特徴である。 本研究は、線虫を用いて、ミスフォールドしたSOD1の毒性を検出しようとするユニークな方法を提案するものである。 変異型SOD1タンパク質は、アミロイド様の不溶性凝集体やジスルフィド結合した可溶性オリゴマーを形成するが、このようなミスフォールドしたSOD1タンパク質を線虫に投与すると、可溶性オリゴマーだけが寿命の短縮、運動性の低下といった悪影響を与えることが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、食材に含まれるタンパク質が、その構造に依存して毒性を発揮する可能性を検証した。天然構造から異常化した「ミスフォールド型」タンパク質の経口摂取はほとんど検討されていないが、線虫をモデルにして得られる本研究の成果を基盤として、ミスフォールド型タンパク質の摂取が生体に及ぼす影響を明らかにできれば、より良い食生活に向けた指針をタンパク質分子レベルで提案でき、社会的な意義も大きく挑戦的な課題である。
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