研究課題/領域番号 |
20K21297
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
石井 俊一 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(超先鋭研究プログラム), 副主任研究員 (10556913)
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研究分担者 |
井上 謙吾 宮崎大学, 農学部, 准教授 (70581304)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 電気微生物 / シトクロームC / ジオバクター属細菌 / 比較ゲノミクス / 転写制御因子 / Geobacter / 代謝制御因子 / 電子授受タンパク質 |
研究開始時の研究の概要 |
バイオプロセスを用いた物質生産では、遺伝子の発現制御が重要であり、光、温度、電気などの物理刺激を用いて代謝経路のオン-オフを精密に制御するシステムの開発が待たれている。本研究では、化学物質を添加する遺伝子発現誘導方法に代わる新たな遺伝子発現の制御法として『電気』を利用する方法の可能性を探索する。その方法として、発電性ジオバクター属細菌の電位認識機構を同定し、その遺伝子群を大腸菌に導入する。
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研究成果の概要 |
本研究は、電気を利用して遺伝子発現制御を行う方法の可能性を探索するため、アノードバイオフィルムに生息する発電性のジオバクター属細菌の電位認識に関わる遺伝子群を有効利用する事を目指した。 23種のジオバクター属細菌の比較ゲノムにより、電位認識に関連するマルチヘムシトクロームC、および1ヘムを有する二成分制御系のセンサータンパク質が、この属に普遍的に存在している事が分かった。モデルジオバクター属微生物において、これらのシトクロームC遺伝子の欠損株の作成に成功し、これらの変異株は、鉄還元活性が変化する事が分かった。これらの成果は、電気を用いた遺伝子発現制御法の開発につなげる事が期待できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「電気」を利用する方法の可能性を探索する。バイオプロセスを用いた物質生産では、遺伝子の発現制御が重要であり、光、温度、電気などの物理刺激を用いて代謝経路のオン-オフを精密に制御するシステムの開発が待たれている。本研究では、化学物質を添加する遺伝子発現誘導方法に代わる新たな遺伝子発現の制御法として「電気」を利用する方法の可能性を探索した。その結果、ジオバクター属細菌に、電子授受を担うタンパク質であるシトクロームCが、転写制御因子内に多数含まれると共にこの属に保存的である事が示された。これらの遺伝子群は、電気を用いた遺伝子発現制御法の開発に利活用可能であると考えられる。
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