研究課題/領域番号 |
20K21308
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分39:生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
松井 勤 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (70238939)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | イネ / 受粉 / 穂の傾き / 安定性 / 不稔 / 傾き |
研究開始時の研究の概要 |
イネの穂の傾きは,受粉の不安定化を通じてイネの高温不稔を助長し,世界のコメの生産に影響する可能性がある.本研究は,デジタルマイクロスコープやデジタルカメラを用いて研究期間に以下の点を明らかにする.1)穂の傾きが受粉の不安定化を通じて高温不稔の発生に及ぼす影響の定量的評価.2)穂の傾斜が受粉の安定性に影響を及ぼす仕組みと高温不稔を助長する仕組み.
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研究成果の概要 |
本研究では,まず,モデル実験により,イネの穂が傾くことにより受粉が不安定になり稔実率が低下することを,群落を用いたモデル実験により実証した. 次いで海外の高温水田において穂の傾きが,受粉の安定性並びに稔実にどのような影響を及ぼすかを解析し,穂が傾いていることが高温条件下での受粉の不安定化を助長し不稔発生につながっていることを示した.最後に,市販のデジタルカメラを利用し,2方向から開花を撮影し,花器官の位置関係を立体的に把握する手法を確立した.穂が傾くことによって受粉が不安定になるのは柱頭から葯の裂開口への鉛直角が大きくなるためと考えられた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
開花時に穂が直立していることが安定した受粉,高温耐性のために重要であることが明らかにされた.開花時に直立した穂が安定した受粉,高温耐性のための育種目標となることを示している. 現在,海外では,多収のために極端に大きな穂や大きな枝梗を持つ品種が育種されているが,そういったイネでは開花時に穂や一次枝梗が傾きやすく,受粉が不安定になったり高温耐性が低下したりする可能性がある.
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