研究課題/領域番号 |
20K21309
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分39:生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
中塚 貴司 静岡大学, 農学部, 教授 (60435576)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | アントシアニン / ベタレイン / 遺伝子組換え / 環境ストレス / トルコギキョウ / ペチュニア / 植物色素 / アントシアン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、植物色素であるフラボノイドとベタレインの植物生理における役割の違いを明らかにし、進化上の謎として残されている排他的分布の理由を推定する。遺伝子組換え技術を利用して、アントシアニン、オーロンおよびベタレイン生合成酵素・転写調節因子遺伝子を導入したペチュニア植物体を作出する。これらの形質転換体シリーズを利用して、強光、UV、高温、乾燥などの環境ストレスに対する植物色素に由来する生理応答の違いを評価する。本研究成果により、植物色素全般で画一的な生理機能であるという認識を見直し、植物色素毎に細分化した植物生理における役割を再定義する。
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研究成果の概要 |
アントシアニンとベタレインを蓄積する遺伝子組換えペチュニアを作出した。アントシアニンを蓄積した個体は著しい生育抑制が観察されたが、ベタレイン蓄積個体ではわずかな遅延であった。これらの形質転換体は植物色素以外のバックグラウンドが同一であり、各植物色素の生理的役割を比較解析することが可能な研究材料となるだろう。トルコギキョウおよびペチュニアにベタシアニン生合成酵素遺伝子を過剰発現させたところ、これまでにない鮮赤色の花色を有する個体を作出することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植物色素であるアントシアニンとベタレインは、生理的役割は画一的に環境ストレス防御と抗酸化、病原抵抗性であると考えられている。しかし、それぞれの色素は植物界で排他的に分布するため、種間で見られる生理活性や形態、生育特性などの要因の違いを考慮する必要があり、植物色素の関与する生理活性だけを分離して考察することが困難であった。本研究で、アントシアニンまたはベタシアニンを蓄積するペチュニア形質転換体シリーズを作出することで、同一な遺伝的バックグランドで色素機能を比較することが可能とした。
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