研究課題/領域番号 |
20K21311
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分39:生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大門 高明 京都大学, 農学研究科, 教授 (70451846)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | ゲノム編集 / 遺伝子編集 / 昆虫 / 形質デザイン / 昆虫機能利用 / 卵母細胞 / ビテロジェニン / 受容体 / CRISPR / Cas9 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、昆虫のメス成虫にインジェクションすることでゲノム編集が可能となる、革新的なゲノム編集ツールを開発することを目的とする。メス成虫の卵母細胞へ体腔内注射したCas9 RNPをデリバリーするために、新規の高活性・広宿主域の卵移行リガンドを開発し、これをCas9タンパク質と融合させることで、ゲノム編集の効率を向上させるとともに対象種の範囲を拡大させる。本研究が目指すのは、「誰でも」「容易に」「特別な装置を必要とせず」「あらゆる昆虫種で」ゲノム編集ができる未来である。これによって産業昆虫の形質デザインや、農業害虫や衛生害虫の制圧に向けた基礎・応用研究を強力に牽引することを目指す。
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研究成果の概要 |
本課題では、昆虫のメス成虫へのインジェクションによってゲノム編集を可能とする、革新的なゲノム編集法の開発を目的とした。本課題では、(1)成虫インジェクションには汎用的に用いられる市販のCas9を用いれば良いこと、(2)卵黄形成期を適切に狙って注射することにより、ゲノム編集効率を飛躍的に高めることができること、(3)遺伝子ノックイン個体の作出にも適用できること、などを明らかにした。本課題で開発した新法(Direct Parental CRISPR、DIPA-CRISPR)は、今後の昆虫ゲノムの人為操作を飛躍的に容易にするものと期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
昆虫科学は昆虫の特異な形態・生理・生態を理解することで将来にわたる人類の生存を保証しようとする学問分野である。本課題では、革新的な昆虫ゲノム編集法を開発に取り組み、成虫に注射することで高効率にゲノム編集を行うことができる方法(DIPA-CRISPR)を確立した。本法の開発によって、ゲノム編集ツールCas9 RNP(市販品でよい)を成虫に注射するだけ、という簡便な方法で昆虫のゲノム編集を行うことができるようになった。
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