研究課題/領域番号 |
20K21321
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分39:生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
陰山 大輔 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 上級研究員 (60401212)
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研究分担者 |
小川 基彦 国立感染症研究所, ウイルス第一部, 主任研究官 (10322710)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | ツツガムシ / ボルバキア / つつが虫病リケッチア / 共生細菌叢 |
研究開始時の研究の概要 |
つつが虫病の発生は、古くから知られ、戦後患者が急増しほぼ全国で報告されるようになった。現在でも年間400-800 人ほどの患者が報告される重要なダニ媒介性感染症の1つであり、毎年のように死亡例も報告されている。ダニの一種ツツガムシの刺咬により共生細菌の「つつが虫病リケッチア」が媒介され、ヒトは感染する。 本研究では、媒介ダニのツツガムシに宿主を操作する細菌ボルバキアが高頻度で共生していることが発見されたことを受けて、ボルバキアによるつつが虫病リケッチアの抑制・駆逐の可能性を追求する。
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研究成果の概要 |
我々は、ツツガムシ類におけるDNA抽出法の改良およびDNAバーコーディング法の改良により、種判別に必要とされるミトコンドリアDNAを効率よく増幅することを可能にした。わが国の主要なツツガムシ(フトゲツツガムシ、フジツツガムシ、ヤマトツツガムシ)について、ミトコンドリアCox1遺伝子の全長を決定し、改良DNAバーコーディング法で塩基配列を決定した。さらに、これまでに報告されているツツガムシ類のミトコンドリアCox1遺伝子の塩基配列と合わせて分子系統解析を行ない、同種とされてきたツツガムシに亜型が存在することを明らかにした。これにより、遺伝子型の違いと共生細菌種のマッチングが可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
つつが虫病は現在でも年間400~800 人ほどの患者が報告される重要なダニ媒介性感染症の1つであり、毎年のように死亡例も報告されている。ダニの一種ツツガムシの刺咬によりつつが虫病リケッチアが媒介され、ヒトが感染する。我が国で主要なツツガムシの遺伝解析を行い、1つであるとされていた種に複数の亜型が存在することを明らかにした。従来困難であった1個体からのDNA抽出と遺伝子増幅が可能なったため、個体ベースで、遺伝子型の違いと共生細菌種をマッチングすることが可能となった。
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