研究課題/領域番号 |
20K21332
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分40:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小野田 雄介 京都大学, 農学研究科, 准教授 (70578864)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 樹形 / 光競争 / 個体成長 / 林分成長 / 力学 / 広葉樹 / 競争 / 林木育種 / 成長 / 密度効果 / 育種 / クリ / 樹冠 / 安全率 / 栽培実験 / 分枝 / 接木 / 森林生産 |
研究開始時の研究の概要 |
広葉樹は、針葉樹よりも、効率的な水輸送により葉の光合成速度が高く、また頑丈な材により幅広い樹冠をもち、光競争で優位に立つ。それにも関わらず、成熟した森林を比較すると、広葉樹林は針葉樹林よりもしばしば生産力が低い。このパラドクスを引き起こす原因は解明されていない。本研究では、材強度・樹冠の形状・光獲得・光利用の関係性を明らかにし、広葉樹の樹冠形状が競争と森林生産に及ぼす影響を包括的に明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、樹木の材強度・樹冠の形状・光獲得・光利用の関係性を明らかにし、広葉樹の樹冠形状が競争と森林生産に及ぼす影響を包括的に明らかにすることを目的とした。材強度と樹形に関する15種の比較研究により、広葉樹は、材密度が高くても、横枝伸長に必要なバイオマス量を変えずに、より安全に伸ばせることが可能であり、それにより、広い樹冠を達成していることが示唆された。樹形の遺伝的変異を介した競争と成長を評価するために、樹形の異なる8系統のクリを使った栽培実験を行った。横枝が多い系統ほど、低密度では成長が良く、高密度では成長が悪いことを予想し、予想と反しない結果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
樹種によって、どうして樹形が異なるのかという、一般的な問いに対して、力学的かつ進化学的な視点から答えを見出した。また樹形が光競争を通して、個体生産と林分生産にどのような影響を及ぼすかを検討した。この研究が進むことにより、林分生産を向上させる樹形をもつ遺伝型の選抜など、林業への貢献が期待される。
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